ミンガラーバ!  その11   マンダレイ急行④

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憂いに沈んだ空の下。


半世紀に及んだ軍事独裁政権にあってお決まりの言論弾圧、人権抑圧に加え、

少数民族への迫害問題もあって、ミャンマーは国際社会からの批判と経済制裁に晒さられた結果、

国は疲弊し、農業以外のめぼしい産業も育たぬまま東南アジアの最貧国のひとつに数えられる事になる。


長らく政治犯の身分にあったアウンサンスーチーが率いるNLDが2015年の総選挙において政権を奪取した事により、

国際社会の信頼を回復し様々な経済援助も復活、ミャンマーは新しい時代を迎えている。

しかし未だ発言力の強い軍部に加え、ロヒンギャをはじめとする少数民族紛争はくすぶり続けて、道のりは険しい事に変わりは無い。





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貧しさの暗い淵も車窓に流れる。




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もとより政治の責めは一介の庶民に帰するものでも無く、ただその日を生きる事が真実。




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またスコールがやって来た。 激しい雨粒が屋根を打つ。




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夕暮れ迫る頃、雨の中を物売りらしい少女が一人立つ。

濡れたホームに裸足なのが気になった。

手を振ったら少し微笑んで指先だけで手を振り返した。


ヤンゴンを発ってから10時間余り。 マンダレイ急行は、夜へ。





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[ 2018/08/19 19:22 ] 海外写真 | TB(0) | CM(4)

ミンガラーバ!  その10   マンダレイ急行③

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駅毎に見送りと別れの光景が繰り返されるのは何処の国も同じだが、別れたらなかなか会えない長距離列車ゆえでもある。


前にも書いた通り、このヤンゴン~マンダレイ間はミャンマーの大動脈である。

急行列車は夜行も含め三往復設定されていて、その他普通列車や区間列車も程々に。

しかし両都市間を飛行機ならターボプロップでも1時間半、併行している高速道利用なら自動車でも7~8時間。

鉄道の15時間は相手にならないレベルだ。

でも飛行機運賃はミャンマー人の月収が一発で飛ぶ値段だし、ガソリン代もリッター80円位と他のものに比べれば法外だから

乗合バスも結構なお値段で、庶民の足として価格面だけは圧倒的に優位にあるのだが。

日本の技術援助もあって路盤改良は進んでおりスピードアップはいずれ実現しようが、

今後も進むだろう高速道の拡充や自動車の庶民への普及があれば予断は許さない。

日本の鉄道全盛期を彷彿させるこの国も、「鉄道の衰退」は凄まじいスピードで追いつくのだろうか。






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これは線路で遊んでいるのではなく駅員である。

一応開襟シャツとスラックスの制服はあるらしいのだが、真面目に着ている人は多くない。

「腰巻」はロンジーといって男女共に極めて一般的な服装である。通風が良くこの国の気候には最適らしく。

鉄道係員といえば堅物の象徴のようなところがあるが、この緩さに一週間も居れば慣れる。

高く掲げているラケット状のものは「タブレットキャッチャー」で、通過列車に対してはこれを使うらしい。

腕木式信号機も普通に残っており、大きな駅の構内には所狭しとテコが並んだ信号所を見る事が出来る。





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コーンと車内に鐘が響いて、しずしずと入って来るのは仏像を抱えた男。

電池仕掛けなのか例によってLEDの後光がピカピカ点滅する。

これはお布施集めなのだが、僧衣を着ている訳でも無し、何者なんだろう。 ニセ坊主?

入れ代わり立ち代わりいろんな人がやってくるから飽きない。





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晴れて曇ってたまに雨が降って。 永遠のように続く轍の響き。

次第にこの国の緩やかな時間の流れが体に染み込んで来る。


また雨雲がやって来た。





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[ 2018/08/17 22:22 ] 海外写真 | TB(0) | CM(0)

ミンガラーバ!  その9   マンダレイ急行②

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田んぼの脇をゆく通学自転車は、日本ではいつの間にか珍しくなった風景だ。





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沿線では雨季の雨水を溜めるだけ、灌漑設備を持たない原始的な稲作が行われているようだ。

耕運機だの田植え機だのはほとんど見ない。50年前、60年前の日本の農村が此処にある。

戦争中ビルマの地で死地を彷徨った日本の農民兵士は、この風景に何を想ったろう。






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木造の風格ある駅舎も残っている。

ホームが無い所も多い。線路際から乗り込んで来るのは乗客ばかりではない。

食堂車など無いが需要があるなら供給も生まれる。15時間の断食ツアーの救いとして種々雑多な「物売り」が次々と乗り込んで来る。




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胃腸の鍛錬が足りないよそ者は残念ながらうかつに手を出せないので、

カロリーメイトとかサラミとかハイカロリー商品を大量に持参しているのだが、

これなら大丈夫と火の通った茹でトウモロコシ。

ちなみに食べかすは気持ち良く窓から放り投げるのがミャンマー流。

ちょっと抵抗があるけど郷に入れば、だからね。







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遠い所からやって来る汽車を。








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[ 2018/08/15 19:43 ] 海外写真 | TB(0) | CM(4)

ミンガラーバ!  その8   マンダレイ急行①

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マンダレイ急行は最大都市ヤンゴンから現在の首都ネーピドーを経由し、

第二の都市マンダレイまで約600kmを全線複線で結ぶ、ミャンマー国鉄きっての優等列車である。

言ってみれば東京大阪間を結ぶ東海道本線のようなもので新幹線でも走っていそうだが、

なんと所要15時間はやっぱりミャンマーの時の流れである。

どローカル線探訪の拠点となるマンダレイに行くには飛行機やバスも無くはないが、運賃は約800円。

これはアッパークラス(1等車)の指定席料金込みである。ちなみに2等車ならその半分位。

6時にヤンゴンを発って21時にマンダレイ着、15時間の旅は想像もつかないが、この超激安運賃で堪能できるなら鉄冥利に尽きるってか。


一望千里のビルマ平原をひた走る、まさにユーラシアを体感させる列車である。





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前日にヤンゴン駅の前売り券売り場でで発車時刻その他を確認、ちゃんと確認しないと突然の変更があったりするから危ないのだ。

行先別に窓口が違うが、数字を含めまるで象形文字のようなミャンマー語表記だからさっぱりだ。

でも分からんちんが居るとなればガラス越しにあしらったりせず、

ちょっと来い、よーく教えてやると事務所に招き入れるのがミャンマー人の優しさである。





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こういうおっちゃんは「みどりの窓口」とかにも居そうだが、座席予約はオンライン端末など皆無で、

各駅ごとの座席持分を台帳管理して売り切れ御免と言うシステムらしい。

ミャンマー人は基本、英語を理解しないと考えた方が良いが、駅員は必要に迫られているのか片言は可である。

ヘタにネイティブがまくしたてるより、分からんちん同士が必死にコミュニケートする方が案外通じるのが言葉の不思議。




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翌朝6時に無事ヤンゴン発車。機関車はF級の電気式DLでさすがに最新型を奢っているらしく。

日本からDD51も何両か海を渡ったそうだが、液体変速機の複雑な機構などが手に負えず放り出したらしいのは残念。

編成はちゃんと数えなかったが一等・二等・荷物車もろもろで8両編成位か。




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これがアッパークラス(1等車)。主として外国人専用。尻を大事にするならこれしかない。

一見豪華風だがリクライニングは壊れているのが多く、老朽化も目立つ。




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オーディナリークラス(2等車)。これが本当のベンチシート、激しいローリング・ピッチングの車内で15時間は想像がつかない。

クロスシートにくの字は懐かしいが、いかに修行を積んだ名僧でも辛かろうに。

ちなみにこのクラス名称はイギリス植民地時代の名残り。 

はっきり差別した宗主国のスタンスが良く分かるが、現代の宗主国に対してはどんな想いがあるのだろう。



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対向列車に乗っていた娘。 普通列車はあくまで生活の足だ。

ミャンマー女性や子供が顔に塗っている黄土色のものは「タナカ」という化粧品。

木の皮をすりおろしたもので、日焼け止めや防虫、美肌効果もろもろと言われている。

ミャンマー女性は美人というよりチャーミングな娘が多いと思うのだが、

正直なところ変なもの塗らなきゃいいのに、惜しいと思う事多し。

何だかんだで情報はある時代に「美の世界標準」に迎合しないのも不思議ではある。




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学校が始まる時間なのだろう、いつも通りの朝がやって来た。



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[ 2018/08/13 20:15 ] 海外写真 | TB(0) | CM(4)

ミンガラーバ!  その7   ダニンゴン④

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ミャンマーでは6月位から雨季に入り10月位まで続く。

但し日本の梅雨のように一日中降り続くという事は無く、晴れ間さえ覗くなかで時折雷も伴うスコールに襲われる。

そういう雨季である。 傘は欠かせないがスコールに役に立つか否かはその時次第。




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辺りが暗くなりスコール雲がやって来た。 逃げ惑うのは列車ばかりでは無い。

叩きつける雨粒、みるみるレンズが曇る湿度。




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客車にもともとガラス窓は無い。 建付けの悪い鎧戸を慌てて降ろす。薄暗い車内。

積み込まれた農産物の方が主役である。

床は極力広く、汚れるモケットなどは無用。これはヨンマルも例外で無い。

郷に入れば郷に従え、鉄道車両の数奇な第二の人生。





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汗と雨でゾンビ化した後は、さっぱりシャワーと共にコレでしょう。

庶民の激安居酒屋を探すのだが、ミャンマーでは贅沢品のビールを置く事自体がある程度の高級店というジレンマもあり、難航。

それでもジョッキ一杯800チャット(約64円)の店を見つければ、ここはもうビール天国だ。

ミャンマービールはスッキリとクセが無く、日本のピールと良く似ていて旨い。

回転寿司よろしく並んだジョッキを数えてお会計らしく、最後はテーブル一杯に並んでとんだお大尽だが、

それでも千円札一枚だから止められぬ。




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[ 2018/08/11 20:10 ] 海外写真 | TB(0) | CM(6)

ミンガラーバ!  その6   ダニンゴン③

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駅の周りを歩いてみる。

ああこんな駄菓子屋があったっけ。

怪しいから行っちゃいけないと言われればますます行きたくなって。

右側の少年は流れ者とカメラに好奇心満々で行ったり来たりしていたが、声を掛けたら逃げてしまった。

ネットの画面なんかじゃなく町に怪しいワクワクが満ちていた、その遠い記憶。





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駅と青果市場の間も、例えようも無い混沌の中にある。むせ返るような生活の匂い。

スコールがひと雨来ればこうなるのだろうか。

風太郎のゴアテックス仕込みのトレッキングシューズは防水無敵と思っていたのだが、これには無力である。

サンダルこそが東南アジアの旅の必需品。





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これはミャンマー国鉄オリジナル塗装に塗り替えたのかな。

何でも原色好きなお国柄にしては大人しい方だ。

短い停車時間に大荷物を下ろし切るマッスルが勝負。

青果市場とは関係ない商品も集結しているのか。




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[ 2018/08/09 20:30 ] 海外写真 | TB(0) | CM(2)

ミンガラーバ!  その5   ダニンゴン②

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結構遠くから列車は警笛を鳴らして接近を知らせる事もあって「逃げ足」は思いの外早い。

でも左側の壁に張り付くはなかなかの度胸だ。




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先頭に乗っているのは無論「かぶりつき」では無く、運転士の死角を見張って「危ねえぞ、ゴルァ。」と優しく指導する係と思う。



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「降りる方の後で順序良くご乗車下さい。」などというのは全く通用しない。

停車する前、まだ動いているうちに次々と飛び乗ってくる。

降りたかったら出口前で周到に到着を待ち構える。出遅れたなら僅かな隙間に強引に割り入る他なし。

降りる、という意思が目で伝われば言葉など要らずそっと道は開くのだ。

大荷物は窓から放り込まれ、当然座っている見ず知らずの人の上に落ちるのだが、それはお互い様だから黙って手伝う。


ルールだマナーだ、守った守らないでブチ切れる人間を此処に放り込んでみたい。




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溢れる大地の恵み、肌と肌が重なり合いぶつかり合う人間の渦。

撮っても撮っても撮り切れない、アジアの混沌は終わりの無い巻絵草子。






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[ 2018/08/07 21:17 ] 海外写真 | TB(0) | CM(6)

ミンガラーバ!  その4   ダニンゴン①

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ヤンゴン発の環状線、ちょうど真ん中あたりの「ダニンゴン」に到着。

只見線もこれ位乗客がいればいいのにね。






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線路は誰のものか。




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駅の隣に近代的な公設の青果市場があるが、それはあくまで「卸」であり、

そこから仕入れた野菜・果物の小売業者が彼らなのだ。

都市流通機能の一翼を担っていると構えるより、もう大昔から此処に生まれ育った生活のカオスに線路も駅も聖域では無い。

雨季の今は果物が最も豊富でおいしい季節という。 甘い香りが雨上がりの構内に満ちる。





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母?と一緒にパイナップルを刻む少女。

今日は日曜日だから学校は休みでお手伝い、なら良いが児童労働の翳もある国だから少し気になる。







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[ 2018/08/05 17:37 ] 海外写真 | TB(0) | CM(4)

ミンガラーバ!  その3   ヤンゴン環状線

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  ヤンゴン中央駅





跨線橋はちゃんとあるけど無用の長物と化しているのはご覧の通り。

ミャンマー国鉄は1000mmゲージ。67mm狭いのはそう言われればそう見えるかな。





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まずは肩慣らしにヤンゴン環状線。全線46km、「ヤンゴンの山手線」だ。

本家山手線は35kmを約1時間で一周するがこれは3時間もかかる。

全線複線ながら非電化、日本から来た40系気動車が主力だが、機関車牽引のオンボロ客車列車も残っている。

列車間隔は外回り内回り共1~2時間に一本位で既にもう立派なローカル線である。

特筆すべきは運賃で一周しても200チャット(約16円)というお値段だ。





myanmar201807_29853_00001bヤンゴン



国鉄色?! 「多治見=美濃太田行き」を撮ればまるで日本の様だね。

これには乗らず、我が列車は・・・。



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5000km飛んでまた只見線に会うとは。行先表示は「試運転」ながらヨンマルでGO!



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ドアは走行中も気持ち良く「開放」である。屋根上の空調装置は取り外されている。

建築限界をクリア出来ないともメンテナンスが出来ないとも線路際の木に引っ掛かって壊れるからとも言われているが、

要は空調など必要を感じていないのだ。

車窓やドアからの風があれば他に何が要るや? まだお気に召さないなら貫通扉も開けるという奥の手もあるのだが、

雨季の今スコールに襲われたらさすがに悲惨だからか閉じられていた。




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当然生きてる線路である。 (環状線は全線複線)

しかし雨季の今、貴重な物干し時間に日当たりのいい線路上を使わずにいられるか。



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元々ロングシート車?もモケットの無い硬いベンチ状のシートに付け替えられている。その理由はそのうち分かる。  

30km程度の速度しか出ていないくせにローリング・ピッチングが凄く、ちゃんと掴まっていないと転倒する。



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踏切には律儀に警手が立つ。緑旗を持った裸のおじさんがそれ。コスパ云々は無用、究極のワークシェアが此処にある。



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もう長閑過ぎるローカル線の風情



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現在ミャンマー国鉄に対して日本からの大掛かりな経済援助と技術協力が行われている。

特に重点路線となっているのがこの環状線。線路際に何処かで見たようなリレーボックスを認めれば日の丸付き。

最優先なのか信号系統は大分近代化されたようだ。近い将来、電化の話も聞く。

東南アジア最後の巨大市場とも言われ、凄まじいスピードの経済成長が予想されるミャンマー、

気が付いたら本当に山手線になっていたというのはあながち夢幻でもなさそうだ。


そうこうしているうちに沿線最大の線路上のカオス、「ダニンゴン」はもうすぐ。



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[ 2018/08/03 23:30 ] 海外写真 | TB(0) | CM(4)

ミンガラーバ!  その2   ヤンゴン

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  ヤンゴン






ANAの直行便で7時間、約5000kmを飛んだ飛行機が雨季に低く垂れた雨雲を抜け、最終着陸態勢に入る。

遠く霞むような水田と畑の風景は、此処が東南アジアの只中である事を感じさせる。







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実質的な首都、ヤンゴンに着く。

到着初日、なかなか暗くならないこの季節だから今回唯一ともいえる「観光」に。

と言ってもホテルの目の前のお寺「スーレーパゴダ」だけだけど。


外国人は「拝観料」4000チャット(320円)を取られる。

ちなみにミャンマー人の1日分の稼ぎに相当するボッタクリだけど、まあ仕方なし。

作法としては素足にならなければならない。その他ミニスカートとかショートパンツはご法度との事。

暑いのにミャンマー人は男も女もまず足を出した服装をしないのはそういう繋がりなのだろう。

ほぼ円形と思われる仏塔のまわりに何体も仏様が祀られているのだが、

その仏様、金ピカ・白塗りはまだしも「後光」が鮮やかなLED電飾でピカピカ点滅する。

まるでパチンコ屋の看板然としているのにはバチ当りながら噴いてしまうが、

その前で祈る人々は近寄り難い程真剣である。ペタリと正座するとちょうど仏様と目が合うんだね。






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仏と対峙してただ手を合わせ続ける。

神仏にすがるのは都合の良い時だけの風太郎だからよく理解出来ないけれど、

敬虔な仏教信仰はこの国の民の日常の隅々にまで浸透している。

それは彼らにとって息をするように傍らにある、というのは旅の途中で何度も感じた事である。





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寄進せよという呼び込みがあって、一口1000チャット(80円)だという。

道中安全祈願もあって一枚乗ることにし、渡されたおみくじ然としたものには嘘か誠か金箔の小片が入っているそうな。

それを上の写真に写っている小舟然としたものに入れ、ハンドルを回すとワイヤーに繋がった小舟が仏塔の上まで登って寄進した事になるらしい。

LED飾りでもいいからこの土地を治めてきたはずの仏様、これから始まる観光無縁、庶民生活の只中に飛び込む旅にご加護を。





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宗教的シンボルは国家そのもののシンボルでもある。

2007年、軍事政権下のミャンマーで民主化デモ中の学生・僧侶に軍隊が発砲、ジャーナリストの長井健司さんが射殺されたのもこの場所。

「カメラを持った人間がいたら撃て。」という命令だったとか。

現世の騒乱に仏はまた何を想ったか。





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[ 2018/08/01 20:14 ] 海外写真 | TB(0) | CM(2)

ミンガラーバ!  その1   時を遡る旅

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   ミャンマー連邦共和国  2018年7月






ミャンマーにやって来ました。


この国のどローカル線の凄さ、それをプロカメラマンの確かな腕で捉えた写真は未だほとんど無いはずで。

日頃お世話になっている、「北辺の機関車たち」「汽罐車」の大木茂さんからそういう写真を見せつけられては

いかに彼の地とはいえ諦める訳にもゆかず。

かといってミャンマー語はおろか英語すら怪しい風太郎がノコノコ行くにはハードル高すぎと思っていたのだが、

ミャンマーをひと月近く放浪中?の大木さんのアテンドが得られるという千載一遇の好機にエイと思い切った。


旧名ビルマは決して豊かな国では無い。むしろ東南アジアの最後進国のひとつとされる。

しかし混沌かつ旺盛な「生きる事」のエネルギーは、鉄道という庶民に許された極めて安価な乗り物の周囲に凝縮される。

それはおよそ写真でしか見た事の無い、まだ貧しかった頃の遠い日本の記憶でもあり。








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myanmar201807_30808_00001マダヤ







「 May I take photo? 」 を ミャンマー語では 「ダッポウン ヤイッ ロォ ヤァマラー 」 と言うそうだが、

そんな舌を噛みそうな言葉を覚えなくとも、「ミンガラーバ! ( こんにちは! )」 と一言、

あとは世界共通語のスマイルだけで、少しはにかんだ笑顔が返って来る。


つましい暮らしはかえって人と人の間の壁を除くのか。

時にお節介でさえある、優しい人々の暮らす国。

遠い昔に消えてしまった鉄道の風景に出会える旅。







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「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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[ 2018/07/30 20:05 ] 海外写真 | TB(0) | CM(10)

暮色

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  富山地方鉄道 岩峅寺   2015年








駅で迎える黄昏は、またひときわ旅心に沁みるものだ。









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[ 2018/07/28 22:27 ] 最近の旅 中部甲信越 | TB(0) | CM(4)

入り江にて

五能線 驫木海岸2 198年11月 日 16bitAdobeRGB原版 take1b

   五能線  驫木    1982年









潮が引けば驫木のささやかな漁港から此処まで波打ち際を歩くことが出来た。

好天に海は凪ぎ、早や傾いた秋の陽は透明なコントラストを加えるのだった。

道路が通じていなかったから人の姿も無く、密やかに眠るような入り江の午後。

微かな波音の向こうにトンネル進入の汽笛が響いた。











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[ 2018/07/26 20:26 ] 昔の旅 五能線 | TB(0) | CM(4)

旅のたまゆら   四十一

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 大村線 千綿    2016年









そぼ降る雨。

煙る水平線と共に過ごす。

何の訳など。










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[ 2018/07/24 20:34 ] 旅のたまゆら | TB(0) | CM(2)

風を切る

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   いすみ鉄道 久我原   2017年







鉄輪は軋み、熱い空気は切り裂かれる。

夏の盛りの一陣の風。









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[ 2018/07/22 10:19 ] 小湊鉄道・いすみ鉄道 | TB(0) | CM(6)

家路

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    日中線 熱塩   1984年








1日3往復、「日中走らない」日中線の623列車は、

会津盆地の11kmを30分かけてゴロゴロ走り、夕暮れ迫る終着駅に着く。

デッキから降りてそれぞれの家路につく高校生たちを迎えると、

雪に埋もれ荒れ果てた無人駅に少しだけ温もりが戻るのだった。


ここもまた、誰かの故郷であると知る。










日中線 熱塩 冬 ストップ標識 198年月  AdobeRGB 16bit 原版 take1b2








明日からアジアの混沌に身を浸して来ますので、一週間位お返事等遅れます。











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[ 2018/07/13 20:54 ] 昔の旅 東北の国鉄・JR | TB(0) | CM(2)

北辺

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   根室本線 落石    2016年








ビルの谷間の黄昏を、日本の果てのそれに重ねてみる。

同じ空の下を。








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[ 2018/07/11 20:28 ] 最近の旅 北海道 | TB(0) | CM(4)

夏の日に

高千穂線 上崎1 1988年7月 16bitAdobeRGB原版 take1b

   高千穂線 上崎   1988年








名も知らぬ駅にふらりと降りて。 

ゆらりと長い夏の日は、そんな我儘を許してくれるだろう。









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レイルの時間

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  東海道新幹線 品川 (出入庫線)  17:20  2018年


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  都営地下鉄大江戸線 国立競技場  23:40   2017年


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  ゆりかもめ 汐留   19:59   2017年








思うところあって最近都会の鉄道を撮っている。


同じ国土に在りながら途方もない程異質な世界に分離した「都会」と「地方」。

パラレルワールドが、それでも繋がった二条のレイルとダイヤを刻む時計という単一軸の上に共存している不思議。

それはこの国の現在進行のリアルを映像に紡ぐ、ある入口に成り得るかと。









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  宗谷本線 筬島   5:51  2017年


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  大村線 千綿  17:20  2016年


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  わたらせ渓谷鐵道 上神梅   18:15  2014年







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[ 2018/07/07 17:18 ] URBAN | TB(0) | CM(2)

梅雨の晴れ間

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   小湊鉄道 上総大久保   2017年








雨雲が切れれば、もう真夏が顔を覗かせる。








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[ 2018/07/05 21:05 ] 小湊鉄道・いすみ鉄道 | TB(0) | CM(0)