秋冷の来てをり 只見線  その7    尻吹峠

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   只見線 会津中川   2017年9月






誰もが撮るお立ち台写真はつまらんと言いつつ、お立ち台はお立ち台なりの良さがあるから結局捨て置けぬ。

尻吹峠という珍妙なネーミングの由来は知らないが、まるで大海に浮かんだ島の様な奇観はなかなか見られない。

川霧が立つような状況下にあればさながらラピュタかと常々チャンスを伺うも、いつものように穏やかな眺めである。

先週の台風直後なら川は茶色く濁っていたろうから、これはこれでいいタイミングだったかも。



( 今週一杯留守にしますのでお返事等遅れます。 )






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[ 2017/10/18 19:56 ] 最近の旅 東北 | TB(0) | CM(5)

秋冷の来てをり 只見線  その6    朝

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    只見線 若宮    2017年9月






明日の会津地方は朝から晴れ、但し濃霧注意報とくれば、夜明けと共に訪れる天地のスペクタクルを期待しちゃうじゃないの。

まだ暗いうちからスタンバイも、爽やかな夜明けの空気を味わえば眠気も吹き飛ぶというもの。

朝露は光って霧は気温の上昇と共に湧き出し地表を覆う。

後は昇る朝日のひと差しを待つばかりと蓋沼の坂を登り詰めれば、これはもろたの手応えだったのだが。






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   若宮





おい、ここで曇るかあって。

普通は昇陽と共に急上昇するはずの霧は行き場を失って漂うばかり。線路の位置さえ分からなくなって泡を食ったぜ。






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   根岸




これもまた自然相手の宿命、出直すから次まで待っとれ。






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[ 2017/10/16 21:03 ] 最近の旅 東北 | TB(0) | CM(6)

秋冷の来てをり 只見線  その5    三更集落

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   福島県 金山町 三更集落 (廃村)    2017年9月







朝夕を除けば運行が極めて疎らというかほとんど走らないは現代ローカル線の抗えぬ現実であり。

しかしせっかく与えられた時間に線路際を離れてみるのも味わいだろうとは、あながち負け惜しみでもあるまい。

早戸温泉から只見川を挟んだ対岸にひっそり佇む廃村の跡、「三更集落」を訪ねてみる。







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三更集落の歴史は遠く江戸時代まで遡るという。

川辺の傾斜地で田畑に乏しくどんな方法で糧を得ていたのか定かで無いが、只見川からの幸もあったのだろうか。

最後は10戸あったとされる集落は300年の歴史を重ね、昭和30年代まで続いた。

只見線は開通したが早戸駅は橋も無い対岸であり、さらに冬季は通じる道路すら閉鎖されるため完全に孤立する集落でもあった。

各戸で一艘ずつ持っていたという手漕ぎの和船が唯一の外界との繋がりという、信じられないような生活がその頃実在していたのである。

通学の小学生でさえ、朝霧のなか艪を操って只見川を渡ったという。集落の目の前の峡谷は誰が名付けたか「霧幻峡」。

そのささやかな安寧にあった生活が突如破られたのは、裏山に掘られた硫黄採掘坑道の大崩壊。昭和39年の事である。

以前から危険が指摘されていたため人的な被害は無かったが、もはや此処は住めない土地となり、全戸が下流側に移転、

三更集落はその痕跡を現在に留めるばかりである。





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人の息するところに神仏あり。

苔むして今に残るは神社とお堂、ムラの入口のお地蔵様、そして一戸だけ残された家が全てである。

山と川、大自然の只中にあって、つましく逞しく、此処に生まれ此処に死んだ300年分の息遣いに耳を澄ます。





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廃村の割に全てが自然に還らないのは、移転したかつての住民が保全を続けているため。

当時の渡し舟を復活させ、手慣れた艪さばきで早戸温泉の観光客相手の村おこしに取り組んでいるという。






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[ 2017/10/14 20:30 ] 最近の旅 東北 | TB(0) | CM(4)

秋冷の来てをり 只見線  その4    夜へ

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   只見線 根岸   2017年9月






家路につく一人きりの降車客を見送れば。

しばしの小紀行にあっても旅空の寂しさが沁みて来るというものだ。

どこか冷たさを含んだ夜風に吹かれつつ。







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[ 2017/10/12 20:14 ] 最近の旅 東北 | TB(0) | CM(4)

秋冷の来てをり 只見線  その3    稲掛けつくり

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   只見線 会津中川   2017年9月






老夫婦が今時珍しくなった天日干しの稲掛けを製作中。

自然乾燥こそうまいというのは良く聞くところで、多分自家消費用なのだろう。

しかし想像以上に重量と風圧がかかる稲掛けは特にタテ柱に相当な強度が必要らしく、作業は難儀しているようだ。

並んだ自然木をそのままタテ柱に利用した新潟平野の「ハザ木」は理に適っていたと改めて思う。

早く稲を並べて欲しいので暇に任せていっそお手伝いをと思ったが、伝統の工法に手出しは無用かと。







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頃合いを見計れば金色の稲穂が並びつつあり。今年の出来は 「まあまあ。」 との事。

帰れなくなってしまうので列車が来るまで待てないは残念無念。







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[ 2017/10/10 20:05 ] 最近の旅 東北 | TB(0) | CM(4)

秋冷の来てをり 只見線  その2    瑞穂の国

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   只見線 根岸   2017年9月







大阪の某私立小学校が「瑞穂の國」の名を冠してけったいな民族教育を目論むも、

大言壮語とはうらはらのケチなお粗末が出るやそれまで諸手を挙げて礼賛していた連中が口を拭って掌を返すは、

所詮この手のコスプレまがいと焚きつけ集団の底の浅さが露見するばかりで、世間の笑い者となったのも記憶に新しい。

俄かに湧いてきたような「美しい日本の伝統と文化」礼賛も、それは市井の民が気の遠くなるような時間を掛けて自らの手で生み育てたもの、

したり顔のお上がこれと定めて下々がおし戴くものでも教育されるものでもましてや別の目的に使われるものでも無く、片腹痛い。


島国の過密人口の食を満たすため、この国の民は驚くような場所さえ耕し稲穂稔る土地に変えて来た。

「瑞穂の国」は国威発揚の美名ではなく、とにもかくにも食べて生きるために折り重なった、無名の民の生の記憶である。

しかしその暮らしの衰退と国土の荒廃から目をそむけ、戦前と比較しても食料自給率が半分以下という現状を放置するは、

かまびすしい一国の安全保障の議論が大きな空洞を宿していると思わずにはいられない。



話が大きくなった。

此処に立って会津盆地の美田を見下ろせば改めてそんな感慨が湧くところがある。

金色の田園風景は二年前チャレンジし、これはもろたとほくそ笑むそばから思わぬ運休で茫然の因縁もあったのだが、

一週遅れで既に刈田の不安も一掃するような、まさに完熟の稔りである。







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[ 2017/10/08 20:47 ] 最近の旅 東北 | TB(0) | CM(8)

秋冷の来てをり 只見線   その1    一週遅れ

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   只見線 大白川   2017年9月







9月のシルバーウィークは2泊3日で只見線 ♪  とテンションUPしていたのに、

全盛期の岩瀬のスライダー並みの軌道を描いた台風は日本列島を縦断すると。

泣く泣く延期を決めるも翌週は土日の2日がいいところで。

風太郎の写真のノリは通常2日目位からだし、結果的に現地での台風は大したことなく只見線も平常運転、

台風前後の天候急変期は写真的には一番おいしいところだったしと嘆いても仕方なく。

せめて稲穂の刈り取り前にと一週遅れのギリギリ勝負は2日で越後湯沢~会津高田間往復の強行軍。

さあ残り物に吉はあるや。








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   只見線 会津西方   






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[ 2017/10/06 21:17 ] 最近の旅 東北 | TB(0) | CM(4)

吹雪く日も    

南部縦貫鉄道 坪川駅の乗客2 198年2月 日 16bitAdobeRGB原版take1b2

   南部縦貫鉄道 坪川   1984年







地吹雪に荒れる朝。

そんな日も普段通りの通学列車の思い出は、今も心の襞にかたちを留めているのだろうか。







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力行

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   函館本線 小沢    2015年







強まる吹雪、みるみる埋まっていく線路。

倶知安峠に向けてエンジンが唸りを上げる。








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[ 2017/10/02 20:14 ] 最近の旅 北海道 | TB(0) | CM(6)

豊穣の秋

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   蒲原鉄道 大蒲原   1982年







沿線に金色の屏風が並ぶは豊かな収穫の秋である。

農の季節もこれで一段落、次は長い冬を迎える準備も始まるのだろう。

高い空の下、爽やかな陽ざしを浴びてジョイント音も軽やかだ。







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[ 2017/09/30 20:05 ] 昔の旅 蒲原鉄道 | TB(0) | CM(4)

運転休止

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    五能線 驫木   2013年







運転は見合わせられている。

波濤は轟き、風は鳴り続ける。








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[ 2017/09/28 20:45 ] 最近の旅 東北 | TB(0) | CM(10)

松音知

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   天北線 松音知   1988年







天北山地のシンボルといえばピンネシリとマツネシリ、それぞれズバリ男山・女山の夫婦山。

天北線も漢字を当てた敏音知駅と松音知駅が仲良く並んでいた。

最後まで交換駅として駅員が配置されていた敏音知駅と比べ、

松音知駅は停留場に過ぎず早くから無人化されたようでうら寂しさはあったのだが、

築堤にへばりつくように建てられた駅舎は国道からも良く目立ち趣があった。

駅前の木に隠れた山体がマツネシリ、フレームアウトしているが右側の山裾がピンネシリである。

松音知駅舎は天北線廃止後、地元住民に引き取られ保存されていると聞く。



優麗な山容のピンネシリが気の毒なので別カット。山頂からは遠くオホーツクが望めるという。








天北線 松音知駅 冬1 1988年1月 AdobeRGB 16bit take1b 





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目覚め

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   小湊鉄道 上総大久保   2016年








冷えた大地の目覚め。

頬に触れる大気の密度。

鉄道もまた、天地の呼吸と共に在る。








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[ 2017/09/24 21:39 ] 小湊鉄道・いすみ鉄道 | TB(0) | CM(4)

なんと!!  水着撮影会

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なんと!! 「水着撮影会」 にやってきました。

ニッコールクラブという団体があって、加入が昨年ニコンサロンで写真展をやった際に資格要件になっていたので。

時々「◯◯先生と行く◯◯撮影の旅」とか案内が来るものの別段興味が無かったのだが、湘南で水着モデル撮影会との事。

こういう撮影会って一人のモデルに大勢群がり、鉄のお立ち台並みに怒号飛び交う修羅場と聞いていたし、

第一こういうのって参加費が高いだろーと思っていたのだが、1400円ポッキリの会員価格にグラグラと。

修羅場見学を兼ねてこのディープなワールドに踏み込むのも後学の為かと。もちろん相応のスケベ心は隠さぬが。


当日は台風の暗雲迫る辻堂海浜公園。海岸は波にさらわれるからとプール貸切。

想像はしていたが300人位はいると思われる参加者の高齢化率は凄まじい。

風太郎とて他人の事は言えぬがそれでも若い方から数えて5%以内には入ると思うから推して知るべし。

それでもこのじいちゃん達、元気なんだな、これが。


( モデルさんはWEB等掲載フリーです。念のため。 )






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一歩でも前に出るという競り合いはもとより、こういう写真の「決め」はやはりモデルの目線を取る事にあって、シャイでは損ばかりの世界である。

「プリティー!!」 「マーメイド!!」 「ギブミー!!」 とか叫んでいるじいちゃん達の問答無用のパワーは凄い。

やっぱり高齢者の元気が日本を支えるかと感じてしまう。

実際 「渚のマーメイド」 とか暑苦しいタイトルを付けてフォトコンにでも出すんだろうな。






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モデルは日本人もいればパツキン系もおり、これはロシア、ベラルーシ、ウクライナとかロシア系が多い。

バタ臭さがやや少なくて肌がキレイ、日本人好みなのかな。






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服をお召しになった 「じらしタイム」 もあります。

雨も降りだす悪天ながら晴れたりしたら変な影が出てまた大変だったろうから、これはこれで好条件と思う。

その昔宣伝課の下っ端としてプロカメラマンの仕事を真近に見る事が多かった銀塩時代。

曇りや雨の日のモデル撮影となると暖色系のシートフィルターで色温度を補正していて、

大らかに自然発色任せの鉄とは大分様子が違うわいと感心したもの。

晴れの日でもごく薄いアンバーを掛けると女性の肌はキレイに写ると言ってたな。

今はWBクリクリで一発補正だから楽になったもの。

ご託宣通りにもう少しアンバー寄りに振るかと思ったけど何か嘘っぽくなりそうでこの程度に。







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手持ち肩越しショットは普段からだから何の違和感も無いが、鉄のように三脚で領有権確保がないからカオスである。

でも想像したより全然修羅場じゃなかったな。

図々しく一歩前が当たり前、それをスタンダードと認めて後はモデルに掛ける声のでかい者勝ち、

気後れしている奴は素直に負けを認めて後ろに下がれという世界。

それがまた結構静かで理性的な秩序になっているのだ。

もとより他人の土地に三脚&脚立、4~5人分相当の領有権を存分に誇示して周囲を威圧した上に、

二言目にはマナー云々を垂れるより余程大人な秩序に見えるけどね。






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「両脇を締めて寄せる」 はカメラの構え方ではありません。






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じいちゃん達は目線取りの声を掛けるだけではなく、ポージングへの「積極的指導」も。

先生役の女性プロカメラマン、「皆さんグラビア好きですねー!」 「あーこんな写真、奥さんに見つかったらー!」 「あー、そのポージングは際どい!、ダメダメ!」 


うるさい。





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やっぱりこの子がダントツ人気ナンバーワン、可愛い系はもちろん何より表情豊か。

言われなくてもレンズの一本一本に目線を送る配慮はデキた子だ。

「うおー!」 「可愛いよー!」 「それだあ!」 「だっちゅうのー(古)!」 という応援でモデルを乗せるのも肝要なようで。

「婦人科」 の大ベテランとおぼしき、謹厳実直そうなじいちゃんが腕組みして 「この子は表現力が高い。」 なるほど。






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女性参加者は当然と言えば当然だが構成比として3%位か。

これだけカメラ女子が増えているんだから 「イケメン水着撮影会」 とかあっても良さそう。結構来ると思うけどね、お忍びで。

あまりの男性中心+高齢化にニッコールクラブも悩んでいるようだが、今やカメラは介護用品とも言われる中、次の一手は必須かと。




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ロシア系のプロポーションは凄いが、もう少し齢を食うと一気にボンレスハムみたいになるんだよなあ。

騙された!とロシア男はもっと怒るべきだと思うぞ。





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序盤は気後れしていた風太郎の目線取りもエンジンが掛かって来ましたよ。





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今回のお勉強は 「シビアなピント」 を改めて見直したくなった事。

無限遠ばかりの鉄道撮影では退化してしまうその部分だが、こういう写真はそうはゆかぬ。

無闇に絞りを開けて背景をボカせばいいというものでも無く、極薄のピントにあちゃあというカットも多数。

何よりポージングによって必要な絞りは変わるし、ピント位置を含めて 「被写界深度の読み」 を瞬時に行う必要がある。

グラビアカメラマンはスケベなら勤まるとは思っちゃいないが、その技の深遠さを再認識。

今回初めてピント位置をカメラ任せにするモードを試してみたら、ピントは必ずブラに食いつくんだよなあ。

コントラストに吸い寄せられるのだろうか、そこだけピンポイントフォーカスした写真多数は困る。





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「◯◯ちゃーん」 「可愛いー」 「もうちょっとだけー」 と追いすがる連中に最後の笑顔を振りまいて撮影会終了。

このモデルさん、追っかけも大分出て来そうです。

パーベルのようなナナニッパを振り回す事3時間、カット数約800。

「婦人科」 の名医からすればツッコミ所満載なんだろうけど初診者としてはこの程度だろ。

最後は腕がプルプルつりそうになっても、あー楽しかった。 いやいやあ。





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[ 2017/09/21 20:18 ] 日々雑感 | TB(0) | CM(8)

野辺の祈り

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   津軽鉄道 深郷田   1980年






津軽半島の歴史は地元の言葉で「けがず」と呼ばれる飢饉の系譜でもある。

豊臣家滅亡から昭和初期までの330年間に60回の凶作、中には3年連続もあったと聞けばその酸鼻を極めた飢えの歴史は想像に余りある。

明治期に入り日本鉄道が現在の東北本線を開通させればこれで東北から餓死が無くなるとされ、

結局飢饉というのは気候風土はもとより輸送インフラの未整備が生み出すものでもあるけれど、

ひとつの解決はまた別の問題、「貨幣経済下の格差」を拡大させるものでもあり。

昭和9年10年と連続した凶作と農村の困窮は2.26事件の背景のひとつでもあったろうし、そんな歴史のうねりにも繋がっている。


津軽の地の底に流れる、死の匂い。

篤い地蔵信仰は此処に斃れた幾多の魂を癒すものでもあれば、当たり前に平穏な日々が続く事への祈りでもあったろう。


津軽鉄道沿線にも素朴な野辺の祠が目立った。

この年の津軽地方も寒い夏が続いた後、9月に入っても稲に実りが僅かしか結ばれていないのが分かった。

ちょうど開業50周年を迎えていた津軽鉄道は様々な記念行事を予定していたものの、地元の意気消沈を慮って自粛していると聞いた。





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鉄の響き

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   磐越西線 山都   2015年







鋼鉄の響きが溶けるのは、どこまでも高い秋の空。








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[ 2017/09/17 19:36 ] 最近の旅 東北 | TB(0) | CM(4)

秋の翳り

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    蒲原鉄道 土倉   1982年





早や傾いた秋の陽に、翳りは山裾の小駅も包んだようだ。

マチから帰った降車客が、三々五々に家路を辿る。







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[ 2017/09/15 21:24 ] 昔の旅 蒲原鉄道 | TB(0) | CM(4)

晩夏

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   小湊鉄道  里見    2014年








「晩夏」      木下夕爾


停車場のプラットホームに
南瓜の蔓が匍いのぼる

閉ざされた花の扉のすきまから
てんとう虫が外を見ている

軽便車がきた
誰も乗らない
誰も降りない

柵のそばの黍の葉っぱに
若い切符きりがちょっと鋏を入れる





この詩と出会ったのは中学の教科書だったか。

作者の生家近く、福塩線の前身にあたる軽便鉄道の小駅の情景とされる。

興味の対象はブルートレインでもエル特急でも無く、草生したローカル線一本槍という渋ーい中坊だった風太郎が、

この一編の詩に吸い寄せられたのは言うまでもない。


当時は写真のシの字も知らなかったからそんな視点は持ちようも無かったのだが、

今読み返せば写実的というより写真的な詩だなあと思う。

てんとう虫云々はまるでマクロレンズで捉えたかのようだし、そのまま乗降が空振りのホームにズーミングして、

最後の改札掛の仕草は決定的なシャッターチャンスというところか。

その寄りと引きの妙がまるで組写真を見るかのようだ。

内容からすれば別に初夏でも盛夏でも良さそうな気がするが、「晩夏」のタイトルがまた秀逸だ。

発車していくガソリンカーの響きも小さくなった後、残されたホームの静けさは、忍び寄る夏の終わりのそれであったろう。


詩の世界はこの広い日本の何処かにまだあるはず、それを見ずにはいられるかというのが、

その後の旅の原点だったようにも思うのだ。

それから幾星霜、見たのか見なかったのか定かではないけれど、今もその幻をファインダーの向こうに追ってしまう。


今年も夏は終わりぬ。










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   上総鶴舞







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[ 2017/09/13 23:42 ] 小湊鉄道・いすみ鉄道 | TB(0) | CM(4)

但馬・丹後をゆく  その9     同じ空の下

tango201708_18176新井崎の夜明け1 take1b

    京都府 伊根町   2017年8月







ハタと気づけば、日本海から陽が昇るというのは稀有な風景かも知れぬ。


海から陽は昇り、山の端に沈む。

穏やかに繰り返す里の日々。

都会と同じ空の下に流れるもうひとつの時間があると知る。

それもまた旅する事の意味であるに違いない。





( 但馬・丹後をゆく  おわり  )







tango201708_18196新井崎の夜明け2 take1b




tango201708_18111新井千枚田1 take1b







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[ 2017/09/11 19:46 ] 最近の旅 西日本 | TB(0) | CM(6)

Birth of Venus

venus3b.jpg






ボッティチェリの名画「ヴィーナスの誕生」は、「長過ぎる首」「極端に落ちた肩」「不自然な左腕」と、

美神を謳う割には結構歪んだヴィーナスなのだが、そういった人体に対する解剖学的写実が大切にされたルネサンス期の巨匠の事、

分かっちゃいるが正確性や写実性を超えた美の仕掛けを、その歪のあわいに潜り込ませたという事なのだろう。







Venus1b2.jpg







以前音威子府の写真展を共催させていただいた東海大学の石塚耕一先生の最新写真展は、ズバリ「 Birth of Venus 」。

奇しくも風太郎の写真展と同時期開催となった昨年もビートルズの楽曲から飛躍するイマジネーションを展開されていたのだが、

今回は写真と絵画の融合というテーマはそのままに名画の再解釈に挑戦。







tokyo20170907_19159take1b.jpg






女性モデルのポートレートに複雑なデジタル処理を重ねて現出させるのは、街に廃墟にそしてプライベートルームに生まれたヴィーナス達。

階調を飛ばして彩度を抑えたイメージは、デジタル時代を迎えて写真表現の懐が拡がった現代に在っては絵画的とまでは言わないけれど、

むしろ浮遊するイメージとリアルな写実の間を行き来するような、不思議な世界観の演出に成功していると思う。







venus2b.jpg







以前の写真展では「こんなのは写真ではない。」と酷評もされたとの事だが、

色彩は常にそれが置かれた光の環境に依拠するもので、何が本当の色、写実なのかは誰にも分からない。

豊かな階調性云々も枯れた見方をすれば、「ごく平均的にきれいに見せる」ためのテクニックに過ぎず、

現実の光と翳はもっと荒々しく、あるいは水を打ったように穏やかに在るものなのかも知れず。

そこに織り込まれた「歪」こそが写実を超えたイマジネーションの飛躍を促すのなら、それはルネサンスの画家の目論みにも通じるように思うのだ。


新宿眼科画廊にて13日まで。






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[ 2017/09/09 22:34 ] 日々雑感 | TB(0) | CM(6)