ムラの停車場

55mmkanbara_17536 大蒲原駅全景1 take1b

  蒲原鉄道 大蒲原  1983年






富士山の山頂に満月が掛かる 「パール富士」 の写真が富士山フォトコンの最優秀賞になったら、

「熱血富士山撮影軍団」 のじいさま達が 「これは合成だ」 と騒ぎ出し、泥仕合になったらしい。

「パール富士」ねえ。

風太郎には 「ひっくり返したご飯茶碗の上に何ともアンバランスに引っ掛かったパチンコ球の図」 にしか見えないけどねえ。

ガチにせよ合成にせよ、泥仕合が必要な程の写真なのか知らん。



「あなただけの富士山を発見しろ。富士山は静岡山梨県境だけではない。ムラの外れの一本杉だっていいじゃないか。

雨の日、風の日、あるいは星月夜にそそり立つ一本杉の写真などがぼくの目に浮かぶのだが、だれもまだそんな写真は見せてくれない。」  

土門拳




言われて答えるなら、風太郎にとっての一本杉はこの大蒲原駅だったろう。

この当時は決して珍しくも無かった、ごく普通の、よくあるムラの停車場である。







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[ 2020/06/17 20:23 ] 昔の旅 蒲原鉄道 | TB(0) | CM(0)

浅い春

蒲原鉄道 狭口 晴天1 1982年2月27日 16bitAdobeRGB原版take1b

   蒲原鉄道 狭口  1982年






長い冬が終わろうとしている。

まだ浅い春の陽が穏やかに降り始めた。

ようやく顔を出した線路敷にも。

除雪を手伝う駅長の息子のイガグリ頭にも。








kanbara_16842 55mm 改札口の子供2 原版take1b

  大蒲原






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[ 2020/03/19 20:08 ] 昔の旅 蒲原鉄道 | TB(0) | CM(2)

雪の匂い

蒲原 大蒲原~高松 198412 16bit AdobeRGB 原版 take2b3


蒲原鉄道 大蒲原駅の老婆 1984年12月 55mm原版_7035原版take1b3

  蒲原鉄道 大蒲原  1984年







雪国に足繁く通っていると、それと教えられなくとも忍び寄る雪の匂いを感じる時がある。

雪雲が呼ぶ湿度が枯れ野の匂いを低く澱ませたような。


底冷えのする待合室にストーブはまだ出されていないようだ。

木枯らしがガラスを鳴らし、身を寄せ合う人々の少し低めの会話が響くのだった。

初雪が遅かったこの冬、豪雪の知らせは数日後に届く。





(明日から日本海の荒波を眺めて来ますので、暫くお返事できません。)






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[ 2020/01/09 20:41 ] 昔の旅 蒲原鉄道 | TB(0) | CM(2)

昼下がりのコントラスト

55mmkanbara_17466七谷駅夏のホームと乗客1 原版take1b2

  蒲原鉄道 七谷   1982年








真夏の駅の光と影は、いまだ瞼の奥に揺らいでいるように思うのだ。










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[ 2019/08/15 20:10 ] 昔の旅 蒲原鉄道 | TB(0) | CM(2)

春が零れる

kanbara_16854 55mm 大蒲原改札口の子供1 原版take1b2

  蒲原鉄道 大蒲原  1983年








木々の根が開き始めれば長い冬もようやく終わりを迎える。

暗い土蔵のように閉ざされていた待合室にも、浅い春の薄日が零れるのだった。








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[ 2019/05/07 20:01 ] 昔の旅 蒲原鉄道 | TB(0) | CM(6)