発車時刻

津軽鉄道 五所川原駅ホーム5 1984年1月 X970 AdobeRGB 16bit 原版take1b

   津軽鉄道 五所川原   1984年








手のひらの懐中時計は秒を刻む。

悪天の中、運行は定時を保っているのだろうか。















(写真展漫遊録)



15888b.jpg



うねる海、降り続く雪、黒く身を寄せ合う家並み。

ともすればステレオタイプな「日本海側」ながら、これが2010年代というほぼ現在のリアルである事に心動く。

そこに息づくのは皺を刻んだ年寄りばかりでなく、微笑む若者、はにかむ子供。手が届かぬ程遠くなった日々に帰った錯覚さえあって。

それは写真が作った幻なのか、それとも自分がそこで見るべきものを見ていないからか。

今一度日本海の浜辺に立って確かめてみたくなる。


8☓10で撮ったというモノクロームの階調が饒舌だ。

鉄としては気になるハガキ写真は羽越本線の吹浦付近との事。


銀座ニコンサロンで来月6日まで。









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寒波

津軽鉄道 五所川原駅ホーム4 1984年1月 X970 AdobeRGB 16bit 原版take1b

   津軽鉄道 五所川原    1984年






寒波に荒れるは、待合室のストーブの油も尽きてしまうのだろう。

じっと息を潜めるように、今日の一日が過ぎて行く。







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多種多様

津軽鉄道 金木駅35 1984年1月 X970 AdobeRGB 16bit 原版take1b

   津軽鉄道  金木    1984年








こうして駅に集った人々を観察してみるとそのファッションのバリエーションもなかなかである。

津軽女性の伝統的な冬の正装たるスカーフは外せない年寄りがいれば、

そんな事はお構いなしの若いお姉さんがファッショナブルなのは、都会と田舎の境が曖昧になりつつある事の証しか。

それより下のジャリタレ女子はスタジアムジャンパーの一張羅なら、

寒風吹きすさぶ中、見てるこっちまで寒気がして来そうな超薄着少年は何かの意地でも張っているのか。


彼らの行先はこの地方の中心たる五所川原か、その先か。

レールは生まれ育った土地と都会の香りを繋いでくれるものでもあったろう。








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改札口

津軽鉄道 金木駅待合室6 1984年 月 日 16bitAdobeRGB原版 take1b

    津軽鉄道 金木  1984年







石炭ストーブが燃える待合室と季節風が吹き荒れるホームは二重の戸で隔てられていた。

女性の駅員がガラガラと戸を開けると、小雪を含んだ冷たい風が暖かく淀んだ空気と交じりあうのだっだ。


「五所川原行き改札始めまぁす。」

待合室に響く声が、今も耳に残る。








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風雪の洗礼

津軽鉄道 金木駅15 1984年1月 X970 AdobeRGB 16bit 原版take1b

   津軽鉄道  金木    1984年







この地の地吹雪は遮るものの無い雪原を線路に対して真横から吹くので、

列車は逃げ場のない風雪の洗礼をその側面に浴びる。

自ら巻き上げる雪煙に妻面が雪を被るのはよく見るが、この雪の付き方は津軽鉄道独特のものだった。

雪と氷を鎧のように纏った列車が到着した。








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