但馬・丹後をゆく  その9     同じ空の下

tango201708_18176新井崎の夜明け1 take1b

    京都府 伊根町   2017年8月







ハタと気づけば、日本海から陽が昇るというのは稀有な風景かも知れぬ。


海から陽は昇り、山の端に沈む。

穏やかに繰り返す里の日々。

都会と同じ空の下に流れるもうひとつの時間があると知る。

それもまた旅する事の意味であるに違いない。





( 但馬・丹後をゆく  おわり  )







tango201708_18196新井崎の夜明け2 take1b




tango201708_18111新井千枚田1 take1b







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[ 2017/09/11 19:46 ] 最近の旅 西日本 | TB(0) | CM(6)

但馬・丹後をゆく  その8     暮れる水面

tango201708_18036伊根の舟屋2 take1b

   京都府 伊根町   2017年8月






「やっぱり本格的に撮ってる人の写真は全然違いますわー、なかにはこんなん伊根ちゃうやろー、というのも見ますわー」

というのが船頭の兄ちゃんの感想のようだが、「満天の星空の下の舟屋」とか見るといろいろ写真の作りようはあるのも事実。

でも湾を夕陽が照らして穏やかな水面に舟屋の影が落ちる時間帯は、誰が撮っても伊根の白眉だと思う。

今日も波間にたゆとうような一日が終わる。








tango201708_18207伊根3 take1b



tango201708_18136伊根2 take1b






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[ 2017/09/07 21:27 ] 最近の旅 西日本 | TB(0) | CM(8)

但馬・丹後をゆく  その7     伊根の舟屋

tango201708_18119伊根の舟屋6 take1b

   京都府 伊根町   2017年8月






丹後半島といえば定番ながら、「伊根の舟屋」は前から見てみたかったので。

絶好のロケーションに構える「道の駅」から見下ろせば、あまりに茫洋とし過ぎているので切り取ってしまったが、

湾をぐるりと囲む舟屋群の佇まいは、やはり奇跡に近い風景だろう。





tango201708_18011伊根の舟屋4 take1b






潮の干満にどう対処しているのだろうというのが積年の疑問だったのだが、最大10cm位と極めて少ない特性が生んだ奇景である。

同じ海でも広島の厳島あたりでは最大3m以上の干満があるそうだから、何故それほどの差があるのか不思議といえば不思議。

もちろん荒れる外海から絶妙に守られた湾の地形にも拠るはもちろんだが。

実際には「船のガレージ」であり、すぐ上に住む人はほとんどいないとの事。裏にある横向きの家が母屋。

舟持ちの家は少なくなったようだが、舟を出して釣り糸を垂れれば海の幸は手に入るし、軒先にカゴを仕掛ければカニや貝類も。

目の前の海が分け与えてくれる恵みを必要なだけいただく、海と人間の共生の風景でもある。


普通に考えれば当然だが裏の道路を歩いても面白くもなんともなく、やっぱり舟屋は海から見るに限る。

湾内を巡る小型船「海上タクシー」は貸切チャーター状態だったのはラッキー。







tango201708_18018伊根の舟屋1 take1b


tango201708_18125伊根1 take1b





エアコン付で実際住んでる人もいるのだろう。日がな一日海を眺めて暮らすのも都会人には贅沢の極み。

冬になったらコタツに入って雪見酒かなと妄想する。

お酒ついでに言えば下の写真は海辺の酒蔵「向井酒造」。午後の休みに釣り糸を垂れるのは杜氏さん。

家業を継いだ女性杜氏が造る「竹の露」を夕餉に嗜めば、まろやかでフルーティー、伊根湾の水面のように穏やかな味わいだ。






tango201708_17986伊根の舟屋3 take1b


tango201708_18042 伊根の舟屋5 take1b






北海道の江差あたりでは海沿いに軒を連ねた趣深い漁師町の佇まいを、意味不明の道路拡幅で全滅させた挙句、

100億円近いカネを掛けて「懐かしい町並み」なるハリボテを並べるは唖然としたものだが、

早くからその価値に気付き、これを守った伊根の人々の勝利であるに違いない。


もうちょい、もうちょいと無理なデイレクションに応えてくれたイケメン船頭、グッジョブ。

伊根生まれの伊根育ち、地元中学校ではプールも無ければ水泳の授業も無しなのに、

突然伝統の伊根湾横断遠泳はやってられませんわあ。

でも給食の食材はその朝の港で仕入れる。日本一うまい給食ですわ、と。






tango201708_18044伊根船頭1 take1b






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[ 2017/09/05 19:55 ] 最近の旅 西日本 | TB(0) | CM(4)

但馬・丹後をゆく  その6     丹後半島

tango201708_17917 袖志千枚田2 take1b

    京都府 丹後町    2017年8月





丹後半島西岸を北上。

明るい日本海は山陰でも見慣れているから今更驚かないが、やっぱり溜息が出そうな海景だ。

青とは言っても複雑なそれは高い透明度に海底の浅い所はエメラルドグリーン、そして深くなればやはり北の海を感じる群青に。

風太郎は絵筆は不作法だが、この色をどうしたらキャンバスに表現出来るだろう。


半農半漁を絵に描いたような村々は海べりまで田が広がって、実りの色に近づいた稲穂と海原のコントラストを堪能する。

棚田の上り下りに吹きだした汗を拭いつつ、これが大人の夏休み。







tango201708_17908丹後半島西岸2 take1b


tango201708_17927 袖志千枚田3 take1b


tango201708_17943丹後半島西岸1 take1b





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[ 2017/09/03 19:37 ] 最近の旅 西日本 | TB(0) | CM(4)

但馬・丹後をゆく  その5     鉄の墓標

tajima201708_17794餘部鉄橋1 take1b

   兵庫県 香美町 餘部   2017年8月






鉄橋本体はもとより、プレートガーターに大書された「山陰本線 余部橋りょう」に威厳があったなあと思い起こさせる。

分厚く塗り重ねられたペンキとそれをも侵食する錆のモニュメントは、こうして真近に見れば生々しく。

それは大自然と人間達の100年にわたる鬩ぎあいの墓標でもある。







tajima201708_17790餘部鉄橋2 take1b






一部のみ残された鉄橋は「空の駅」として観光地化され、脇にエレベーターまで設置する工事が進行中。

鉄橋の完成から50年も駅が無く、高さ40mの強風下の鉄橋を徒歩で渡り、更にトンネルをいくつも越えて鎧駅まで歩いた時代、

駅設置の悲願が叶えば、地元の小学生まで急坂に基礎石を運び上げて工事を手伝ったという逸話が、まるでおとぎ話のような。






tajima201708_17789餘部鉄橋3 take1b






鉄橋下の集落を歩く。

微かなデジャビュを感じて撮った写真は、後に見比べればまさに30年近く前のその場所である。

第一パンの何でも屋は閉じられてから何年の月日を重ねたのだろう。

生々流転の「鉄橋の村」である。







tajima201708_17788餘部鉄橋下1b


山陰本線 餘部の町1 1990年7月 16bitAdobeRGB原版take1b

     1990年





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[ 2017/09/01 20:03 ] 最近の旅 西日本 | TB(0) | CM(6)