鳥の眼 宇宙の眼

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まるでナスカの地上絵のようだが、これはミャンマーはラーショー線の雄大なスイッチバックとオメガループである。

ビルマ平原のどん詰まりに屹立する山の斜面を2段のスイッチバックで這い登り、

その山の背後に回って更にスイッチバックと勾配緩和曲線が連続する。

その様が手に取るように分かるが、この全貌は車窓からはなかなか窺えない。線路際の木立が深過ぎるのだ。

黄色の丸の位置に信号場がある。 これはそこで撮った写真に記録されたGPSログを航空写真にプロットしたもの。







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スイッチバックの途中にあるその信号場に到着する。

全く人気の無い山中に見えて、下の拡大写真で分かる通り数軒の建物がある。

これは鉄道員の官舎だろう。それ以外にこの山中に住む理由があろうか。

一日わずか一往復の列車をおかみさん達が出迎え、子どもたちが学校へと乗り込み、様々な生活物資が降ろされる。

信号場の右側に細々とした道があってこれは麓の町まで続いているようだが、普段あまり用をなしているようにも見えない。

信号はともかく、ポイントの遠隔操作はしていないようだ。信号場から遠く離れたポイント脇に独り立つ転轍手を見た。

外界から隔絶された鉄道員とその家族の暮らしのありようを想う。





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もともとズボラな風太郎は撮影地点を記録するのが面倒臭く、後で困る事が相次いだのでその解決策としてGPSを導入したのだが、

国内ならともかく海外の見知らぬ土地での撮影位置を宇宙からの電波で精密に特定し、

鳥の眼で俯瞰出来るというのは実に興味深く、こんな場所で撮ってたかと感心してしまう。

そしてこれ程面白いGPSなのにカメラが高級になるほど冷遇されているのは解せないところだ。

もともとニコンの別売り純正品を付けていたのだが、接続コードがうざい上に傷みが出ており、新品に更新しようとしたら製造終了との事。

スマホのGPSとリンクさせて云々なんて代替案は、そんな面倒臭くて不確かな方法でやってられっかての。

困った挙句、Aokatecなる中国製のロガーを海外通販で取り寄せれば使える、

しかもカメラのソケットに直接装着できるので実にコンパクトと聞いて。





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送料込みでUS50ドル位だったと思う。 純正の半額以下だ。

前面のピカピカ光るLEDは変に目立つのでビニールテープで封をしてある。

テープが脇まで回っているのはそこにあるレリーズコード用のソケットの防水を兼ねているからで、三脚派もご心配なく。

今のところ快調に動作してるし位置情報も10m以下の誤差しか無いから充分使える。

撮ってきた写真を上から眺めてニヤニヤ反芻するのもなかなか一興である。

また街中の安くてイケてる飲み屋にもう一度行ってみたいと思っても、方向音痴に加え相手が外国では絶望的だったりするが、

GPSログはピンポイントで連れて行ってくれる。 また中生60円のビールが飲めるぞ。






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列車は進んでまた呆れるようなオメガループの先にあるのは、高さ100mを超えるゴッテイ大鉄橋だ。

その袂にある金色のお寺は、お立ち台にするために開山された訳でもあるまいが。





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[ 2019/07/19 19:43 ] 写真道具 | TB(0) | CM(8)

メンテは抜かりなく

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風太郎がかれこれ10年近く愛用しているニッコールの16~35mmF4Gは、

小型軽量に加え当時は珍しかった「広角の手振れ補正」が何とも心強い。

広角に手振れ補正など要らんだろと思ってる奴はミャンマー鉄道にぶち込みたい。

常時震度4か5クラスの車内で補正が無かったら手振れ連発だろう。 

狭い車内だけに超広角の引きも不可欠で、MVP級の活躍をした。


接点の汚れでもあるのかごくまれにAFが効かなくなる事がある以外は不具合も無いのだが、ニコンのSSに定期点検に出すことにした。

サービスメニューに「定期メンテナンス」というのがあり、分解まではしないものの工場に持ち込んで

解像力、AF精度、手振れ補正他の精密検査と、必要に応じた再調整までするとの事。

お値段はこのクラスのレンズで税別8000円と決して安くはないものの、安心料と思っている。

なぜなら別のレンズだが落っことして分解修理に出した後、解像力が以前より見違えるように良くなっているのを経験しているからだ。

相手は精密機器だけに経年変化というのも実際あるはずで、それを侮ってはいけないと思う。

巷を賑わすレンズ画質に対するテストレポートだの口コミだのに汲々とするのは、まず本来の性能が出ている事が前提だろう。


しかしあくまで定期健診なので、検査の結果治療が必要です、料金は・・・という宣告電話の恐怖もあるのだが、幸い無事に帰って来た。

「ゴムリングに傷みが・・・」というのは要らぬお世話で、擦り減ったそれを歴戦の勲章という。

神棚に上げてお祀りするものでもあるまいし、ハードに使い倒されるのがレンズの本望でもあろう。


気分も新たに愛玉を覗けば、そこにまたミャンマーの大地と人いきれが見えるというものだ。

また行っちゃおうかなー、という準備でもあるとは、まだ言わない事にする。










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  ミャンマー国鉄 マダヤ線   2018年





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[ 2019/04/05 22:39 ] 写真道具 | TB(0) | CM(2)

METAL SNAKE

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  室蘭本線 有珠   2015年





既出の焼き直しではありますが。

D850を買ってからこれまで愛用していた captureNX2 が極めて使い辛くなり、

次善の策として photoshop に google の Nikcollection をプラグインして U-point を使えるようにするとか七転八倒している。

でも Nikcollection に入っている 「 silver effect pro 」 はなかなか興味深い。

モノクロ現像に特化したソフトなのだが、あまたあるプリセットエフェクトをポチすると、こんなモノクロ表現があったかと。

結構やり過ぎ感があるものも多いのだが、モノクロの奥義をソフトに教えてもらうのもまたエキサイティングな体験。








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[ 2018/08/27 20:36 ] 写真道具 | TB(0) | CM(6)

殿堂入り?

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オレはちっとも悪く無いぜぇ、という不幸な落下事故もあって愛機D800Eの精密点検をニコンに依頼したら、

「社内許容基準を上回る歪みが全体にあって、その他も満身創痍、残念ながら修理不能です。」 とのショッキングなお話。

社内基準がどうだか知らないがバリバリ動いてるし、撮って来た写真を等倍まで拡大して隅々までチェックしても気持ち良く解像してるし、

先日の大井川なんぞ 「修理不能」 のカメラでしゃあしゃあと撮ったものだし、納得がゆかぬところもある。

しかしグリップのラバーがペロンと剥がれているのは三脚を使わない風太郎が重いレンズと共にグリップだけで握り続けた結果、

少しづつ伸びちゃったからだし (これはDIYでは修復不能)、大井川では反対側のラバーが剥がれてきて、

隙間から覗いたらカメラの臓物まで見え、慌ててガムテープで応急処置の始末だし。


東西南北、春夏秋冬、朝昼晩に晴雨雪曇、共に弾雨をくぐった戦友ともお別れの時が来たかと。

結局実働6年か。買った時はこいつぁ10年戦えると思ったし、つい最近までそのつもりだったのになあ。

まあ 「焼け太り」 的iにごっつあんな保険金も入って来た事だし、ここは最新機の発射ボタンをポチッちゃおうかなあ、あっもうポチッちゃったかあ。


許せD800E、オリンパスOM1、ペンタの645といった歴代の殊勲機と並べた殿堂入りをさせてあげるから、

いやいやちゃんと撮れるんだから代打の切り札としてベンチに席を用意するからとか、目下思案中。








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[ 2018/05/03 21:00 ] 写真道具 | TB(0) | CM(4)

壊れないカメラを

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ニコンの経営不振が伝えられればユーザーとしては心配になる所だ。DLシリーズとか買う買わないはともかく触ってみたかったなー。

風太郎はこのメーカーと関わるようになってせいぜい6年位だから赫々たるユーザー歴を誇る人の足許にも及ばないながら、

相当に使い込んでる事に関しては人後に落ちないと思うからささやかな応援を込めて提灯記事を書く。

ニコンサロンで写真展をやらせてもらった恩義もあるしね。


風太郎の所有するニコン機材は現用本務機がD800E、それ以前に使っていたのがD700なのだが、両者に共通するのはとにかく頑丈な事だ。

先日の北海道の帰り道、バックアップ用に持ち歩いているD700を空港の石貼りの床に1m位の高さから落下させれば。

「着地」の瞬間、火打石みたいに火花が散るを見れば、完全にイッたと天を仰いだのだが。

昔の真鍮ボディならベッコリだろうが、マグネシウム合金のボディはわずかに傷が付いた程度で変形等は見当たらぬ。恐る恐るスイッチを入れれば特段の異常もなく。

それでも心配だからニコンのSSに持ち込んで点検してもらったらこれも異常なしと。

「レンズが付いていたらマウントがイッた可能性があるが、ボディだけならその位平気ですよぉ。」と事もなげに語るSSのおっちゃんの顔をまじまじと見てしまった。


雨の日も風の日も走る鉄道を被写体とする以上、全天候型カメラマンでありたいと風太郎は思っているし、暑い日寒い日、夜討ち朝駆け上等である。

もちろん相棒たるカメラにも付き合ってもらわなきゃ、という事でカメラにも常に過酷な環境を与えている。

雨中の撮影でカメラに付いた水滴がボチャボチャ滴り落ちるを見れば、これって「水没」と同じじゃね、と思うけれど止めない。

ペンタや軍艦部に積雪10mm位になっても動じぬ。北海道のようなパウダースノーならまだ良いが、

会津新潟辺りの湿った雪はカメラの熱もあってだんだんシャーベット状に溶け出す。でもここで踏み止まってこそだ。


ここ数年で体験した最寒記録は音威子府での-29℃。当時使っていたペンタの645は絞り機構が凍結したのか露出はバラバラ、

最後はキュンと鳴いて巻き上げも停まり、暖かいところで「蘇生」させるまで動かなかった。そういう寒さである。

ニコンのデジタルに替えてからだと釧路川沿いの夜明けの-23℃か。

この寒さになると呼気に含まれる水分が一瞬で霜になってカメラに凍りつく。D700時代だが証拠写真。

バッテリー位はレリーズ直前までポケットで温めたが、これがほんとの「フリーズ状態」だ。

カメラのダウンジャケットのような防寒グッズも見かけるが、あれは三脚にどっかり据えたまま動かず撮り続けるようなスタイルでない限り

邪魔にしかならないように思えて不採用。カメラを甘やかしちゃいかん。


まあでもこのようなカメラの扱いは限界ギリギリというか、相当ヤバイ線だと思うから良い子は決してマネをしないように。








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というような所業を6年も続けてD700と800は一度も故障が無いばかりか、どんな環境でも完璧に動作した。

先の落下事故でも実証された通り、素朴な頑丈さは信じていいと思う。

これは本当に有難い事で、共に歴戦を潜り抜けた戦友というか、カメラへの愛着というのはそういうところから生まれるものかと。

風太郎のカメラ選択の基準は、お値段を別にすればスペック云々よりまず「壊れない事」だ。

カタログを見ても躯体構造とか防水防塵シールドとか、そちらの方ばかり見てしまう。

その他のメーカーは使った事もないので知らんけど6年前の乾坤一擲のデジタル化の際、

プリミティブなメカ構造の安定に対する真面目さというか、そういうレガシーを受け継いでいるのはやっぱりニコンじゃないかと思った訳で。


カタログに麗々しく書き連ねられるスペックと比べ、耐久性はなかなか書きようがないから損である。

でもそういう所に地味に拘った商品の良さを分かる人間は分かるぞと思うし、

ある意味トヨタ日産以上に強烈なニッポンブランドであるニコンさんは不屈の精神で蘇って欲しいと思うのだ。







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[ 2017/06/02 22:43 ] 写真道具 | TB(0) | CM(8)