デュープでGO!

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     蒲原鉄道  大蒲原    1983年     原版 Kodak Tri-X






銀塩時代を長く過ごした者にとってはフイルム資産をどう保全していくかは長らくの課題である。

風太郎所蔵による30年以上前のポジもネガもカビの類は見られず、所謂「ビネガーシンドローム」とも無縁なのは幸いだが、

実は心配性の風太郎としては地震火事の類で一気に失われるリスクもつい考えてしまい、

データとしてギュッと濃縮出来るデジタル化への関心は尽きないところである。

そのための手段として大分昔にブローニーまで読めるミノルタのフイルムスキャナー「Dimage PRO」を導入し、

大部分のデジタル化は完了しているのだが、いかんせん古い機械で今やメーカーも事業撤退してるし、

ドライバーはXPしか対応していない有様、後述する問題も無くは無いとあっては今一度とっておきのカットだけでもやり直しできないかと。

デジタル一眼が高画素化される中で、いっそこいつで「複写」してしまえばという想いも持ちつつ踏み切れないでいたところ、

「わが国鉄時代 vol.7」の特集としてまさにデジイチで複写する「諸河久方式」が紹介されているのを見れば、俺もやったろうかと。


レンズはマイクロ55mmF3.5というお誂え向きなのがある。

加えて手持ちのガラクタ、組合せレンズフードやらフイルター枠やらシートフィルター用のホルダーやらを組み合わせて、手製の「デュプリケーター」をでっち上げた。

このレンズは1/2倍までしか寄れないから間にかませる中間リングも調達して準備完了。








micro55mm原版_1141take1b





早速試写。

フイルムの平面性はガラス板でキープし素人工作の割には大丈夫なようだが、念のためf8まで絞り込み、ライトボックスを光源にして撮る。

SSはかなり落ちるが、この「デュプリケーター」はフイルムとレンズが完全に一体化しているのがミソなので、

作業効率上一応三脚は使うものの、実際は「1秒間の手持ち」だって微細なブレさえ皆無である。


ウィィーンが長いスキャナーに対し一瞬で終わる効率性は当然ながら、肝心の画質はどうなのか。

フイルムスキャナーもなかなか大した物で、コダクロームのごく微細な粒子さえ読むが、

その点マイクロニッコール+高画素デジタルもさすがで、解像力については同等かそれ以上。

階調再現やS/N比については明らかに「複写」の方が上だ。これは十数年間に日進月歩のセンサー性能の違いとしか言いようがない。

またスキャナーは機械内部でのデジタル処理がブラックボックスで、何となく「作った絵」が出て来る感じ、平たく言えば「最初からデジタル臭がする」のだが、

RAW撮りのカメラが吐き出す画像は素直で、ソフトによる後処理もコントローラブルだからその点も大きなアドバンテージだ。

唯一の泣き所は当然ながら「ゴミ除去機能」がない事で、これは余程念入りに吹き飛ばさないと事後修正に泣く事になる。

とっておきの一枚向けのスペシャルとも言えようか。何にしてもこのデュープ作戦、侮れない実力である。

試しにプリントしてみたら、最も尖鋭度が高いと思っていた昔の「ダイレクトプリント」に一歩も引けを取らず、

階調表現はレタッチまで入れれば全然こっちの方が上だから感動。


何より嬉しいのは、スキャナーの場合ホルダーに隠れてしまう「フイルムのパーフォレーション」までフレームに入れる事も出来る点である。


今や遠くなった銀塩と古き良きローカル線の時代。

フイルムの巻き上げ音と、その瞬間の胸の高鳴りまでが蘇る。








micro55mm原版_1130b

    津軽鉄道 川倉    1982年     原版 Kodak Kodachrome KR






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「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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[ 2015/05/29 22:30 ] 写真道具 | TB(0) | CM(6)