
今回の写真展のプリントは全てインクジェットである。
せっかくのアナログ時代の写真なのだから仕舞まで銀塩という想いもよぎらない事は無かったのだが、
A3ノビだって印画紙でいったら半切クラスだし、それ以上のサイズとなったら体力・気力・技術全てが追いつきそうにない。
ましてや70点ともなれば、お座敷暗室たる自宅は酢酸の館になってしまうから、もとより無理な話である。
今使っているプリンター、エプソンのPX5600は、発売当時モノクロ専用機かというような触れ込みだったし、
最新機器に比べれば、との評も聞くが風太郎の感覚では充分なクオリティと思っているのであまり抵抗感が無かったというのもある。
いずれにしても最後をデジタルに委ねる以上、「デジタル化」の手間は避けて通れないところである。
実はこれまで結構長い期間を掛けて、当時の写真のデジタル化はフィルムスキャナーを使ってほぼ完了しているのだが、
大伸ばしを前提として見ると階調性をはじめとして不満が無い事も無い。
スキャニングからやり直さねばという写真もあり、これについては現在最もハイクオリティと思っているデジイチによる複写
で対処する事にした。
以下参照 ここで吐き出されるデータは、当然ながらネガ画像である。
風太郎が普段使っているレタッチソフトはかなりマイナーと思うがニコンのcaptureNX2で、結構使い勝手がいいから愛用しているのだが、
泣き所はネガポジ反転機能が無い事で( これはlightroomも同様 )、トーンカーブの明暗を逆転させる(左肩上がりになる)裏技を使うしかない。
おいソフト屋、ネガのデジタル化という重要機能を忘れたかと苦言を呈したいところである。
「複写方式」の利点のひとつはRAWデータで出力される事で、ニコンならアクティブDのようなシャドウの持上げも使えるし、
後処理の自由度は高い。最も調子に乗り過ぎるとデジタルノイズやらトーンジャンプやらという、
銀塩では有り得ないものまで浮いて来るから要注意だが。
銀塩時代、薄暗い安全光下で微妙な判断をせざるを得なかった「黒の締まり」や「白の飛び具合」、
バライタで微妙な出方の時は現像液に手を突っ込んで指先の体温で擦りだすような荒技も今は昔、
ヒストグラムを睨んでマウスでクリクリやるだけ、部分レタッチで楽勝というような安直さは基本的にものぐさな風太郎は大いに歓迎するところ。
ピュアで拘りの銀塩プリントとの差がいかばかりかは、ちょっとギャラリーの目が怖くもあるけれど。
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