
北海道編はまだまだ続くので、しばし休題。
先日のニコンサロンの個展の来場者。
珍しくハタチ位の若い男の子が声を掛けて来て、「カメラは何で撮ったんですかあ。」
それは聞いちゃいけない事をと思いつつ、小声で「OM1。オリンパスの。」
(ちなみに心の広いニコンサロンさんは使用機材については一切不問。聞かぬが吉というご配慮もあるのだろう。)
「へええ、OM1。みんなマニュアルで大変そうですねえ。」
「まあ別に昔は皆そうだったから・・・・」 と言いかけて兄ちゃんが首から下げたカメラを見れば・・・・・。
おいっ「バルナックライカ」かい!カメラの趣味性というのはおよそ合理性というものに背を向けた、偏屈ジジイのように食えないところがあるものだが。
それにしても兄ちゃん、そのクラシックカメラで一体何撮ってんだろ。逆に聞きたいよって。
本題である。
ニコンF2フォトミックA。本当は本当はコレで撮りたかったのだ。1970年代の名機。
風太郎が写真を撮り始めた頃は「F3」に主役は移っていたのだが、妙にスマートに洗練されたそれと違い、
質実剛健というか、機能最優先、機械の都合に人間が合わせろ的なゴリゴリ具合がたまらん。
しかし高かった。元が高い上に割引率が他メーカーより1割は低かったと思うから、レンズ一式も含めとても手が出なかった。
積年の怨念に近いものが籠ったこのカメラも、昨今は投げ売り対象になっているのは周知の通り。これは仇を取らねばなるまい。
本当に程度のいいものは数少なくなっているのだろうが、いくつか吟味した結果、かなりイケてるんじゃないかというのをゲットする。
シャッター精度とか目で見て分からないところは不安があったのでニコンのSSで調べてもらったら、
正常ですとの結果と共に、「大事にして下さいね。」とのお言葉。露出計の精度も試し撮りして見たら実用上は問題なさそうだ。

カメラがやたらマッチョで重たいのは昨今珍しくも無いが、それと比較すれば小さいボディなのにズシリと来る金属の密度感はこの時代のカメラならではだろう。
いかにも機械ですという感じのダイヤル類をガチガチといじり倒してこそ仇を取った事になるというものだ。
ミラーが戻った際にチーンとスプリング音が聞こえるのは興ざめではあるが、これは鳴り止めになっている内部のスポンジの劣化でやむを得ぬとの事、
しかし気になりだすときりがないので、ミラーボックスの外にあるというそれを修復すべく分解にチャレンジしたのだが、どうしても外れないビスがあって断念する。
調子に乗って壊さないようにしなければ。
( 続く )
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