壊れないカメラを

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ニコンの経営不振が伝えられればユーザーとしては心配になる所だ。DLシリーズとか買う買わないはともかく触ってみたかったなー。

風太郎はこのメーカーと関わるようになってせいぜい6年位だから赫々たるユーザー歴を誇る人の足許にも及ばないながら、

相当に使い込んでる事に関しては人後に落ちないと思うからささやかな応援を込めて提灯記事を書く。

ニコンサロンで写真展をやらせてもらった恩義もあるしね。


風太郎の所有するニコン機材は現用本務機がD800E、それ以前に使っていたのがD700なのだが、両者に共通するのはとにかく頑丈な事だ。

先日の北海道の帰り道、バックアップ用に持ち歩いているD700を空港の石貼りの床に1m位の高さから落下させれば。

「着地」の瞬間、火打石みたいに火花が散るを見れば、完全にイッたと天を仰いだのだが。

昔の真鍮ボディならベッコリだろうが、マグネシウム合金のボディはわずかに傷が付いた程度で変形等は見当たらぬ。恐る恐るスイッチを入れれば特段の異常もなく。

それでも心配だからニコンのSSに持ち込んで点検してもらったらこれも異常なしと。

「レンズが付いていたらマウントがイッた可能性があるが、ボディだけならその位平気ですよぉ。」と事もなげに語るSSのおっちゃんの顔をまじまじと見てしまった。


雨の日も風の日も走る鉄道を被写体とする以上、全天候型カメラマンでありたいと風太郎は思っているし、暑い日寒い日、夜討ち朝駆け上等である。

もちろん相棒たるカメラにも付き合ってもらわなきゃ、という事でカメラにも常に過酷な環境を与えている。

雨中の撮影でカメラに付いた水滴がボチャボチャ滴り落ちるを見れば、これって「水没」と同じじゃね、と思うけれど止めない。

ペンタや軍艦部に積雪10mm位になっても動じぬ。北海道のようなパウダースノーならまだ良いが、

会津新潟辺りの湿った雪はカメラの熱もあってだんだんシャーベット状に溶け出す。でもここで踏み止まってこそだ。


ここ数年で体験した最寒記録は音威子府での-29℃。当時使っていたペンタの645は絞り機構が凍結したのか露出はバラバラ、

最後はキュンと鳴いて巻き上げも停まり、暖かいところで「蘇生」させるまで動かなかった。そういう寒さである。

ニコンのデジタルに替えてからだと釧路川沿いの夜明けの-23℃か。

この寒さになると呼気に含まれる水分が一瞬で霜になってカメラに凍りつく。D700時代だが証拠写真。

バッテリー位はレリーズ直前までポケットで温めたが、これがほんとの「フリーズ状態」だ。

カメラのダウンジャケットのような防寒グッズも見かけるが、あれは三脚にどっかり据えたまま動かず撮り続けるようなスタイルでない限り

邪魔にしかならないように思えて不採用。カメラを甘やかしちゃいかん。


まあでもこのようなカメラの扱いは限界ギリギリというか、相当ヤバイ線だと思うから良い子は決してマネをしないように。








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というような所業を6年も続けてD700と800は一度も故障が無いばかりか、どんな環境でも完璧に動作した。

先の落下事故でも実証された通り、素朴な頑丈さは信じていいと思う。

これは本当に有難い事で、共に歴戦を潜り抜けた戦友というか、カメラへの愛着というのはそういうところから生まれるものかと。

風太郎のカメラ選択の基準は、お値段を別にすればスペック云々よりまず「壊れない事」だ。

カタログを見ても躯体構造とか防水防塵シールドとか、そちらの方ばかり見てしまう。

その他のメーカーは使った事もないので知らんけど6年前の乾坤一擲のデジタル化の際、

プリミティブなメカ構造の安定に対する真面目さというか、そういうレガシーを受け継いでいるのはやっぱりニコンじゃないかと思った訳で。


カタログに麗々しく書き連ねられるスペックと比べ、耐久性はなかなか書きようがないから損である。

でもそういう所に地味に拘った商品の良さを分かる人間は分かるぞと思うし、

ある意味トヨタ日産以上に強烈なニッポンブランドであるニコンさんは不屈の精神で蘇って欲しいと思うのだ。







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「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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[ 2017/06/02 22:43 ] 写真道具 | TB(0) | CM(8)