雨の名前 その7   駿雨

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  大井川鐡道 田野口  2019年6月








もう30年以上前で内容もうろ覚えだけれど、「雨の降る駅」という単発テレビドラマがあった。

主演は田村正和と大原麗子。 長く続いた関係を解消しようと別れの駅を訪れた二人の、次の列車が来るまでの2時間。

つまり駅の待合室での時間が同時進行で2時間ドラマそのものになっている。

止む事無く降り続く雨。 やがて待合室は若いカップルや訳ありの熟年女性など様々な人々が集う場所となる。









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映画の作法としてはいわゆる「グランドホテル形式」で、ある閉鎖空間に舞台を限定し、

その場にたまたま居合わせた人々の微かな袖の触れ合いでストーリーが紡がれる。

自ら時空を閉ざしてしまうのだから、脚本も演技も繊細かつ緻密な濃度が求められるだろう。

実在の駅でのロケでは無く、精巧に作られたセットでの撮影だったようだが、

どこか旅の徒然のデジャビュを感じる画面と相まって、なかなか沁みるドラマだったと記憶している。






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じわりと心動く駅が何処かにあったなら、その始発から終列車までの表情を淡々と写真にしてみたい、

というのは多分にこのドラマの影響ではと思うのだが、それから幾星霜、ついぞ実現していない。

「舞台」は贅沢を言わなければそこそこにあると思うのだが、いかんせんそこから「役者」が消えてしまった。





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駿雨 (しゅうう) = ざあざあと激しく、短時間に降る雨


強まる雨はとうとうバケツを返したような降りになった。

閉じ込められた一時間、誰にも会わぬまま雨音を聞く。








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「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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[ 2019/07/11 21:13 ] 最近の旅 中部甲信越 | TB(0) | CM(4)