さらばダニンゴン

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  ミャンマー  ヤンゴン環状線 ダニンゴン  2019年8月





昨年行ったミャンマー番外編。


雨季のヤンゴンらしい陰鬱な朝。

ミャンマー最後の一日にヤンゴン環状線屈指の写真スポット、「ダニンゴン線路市場」を再訪する。

前回は初見参のミャンマーのそのまた初日。

左右も分からぬまま混沌のエネルギーに圧倒され、思うように撮れなかったという不完全燃焼感もあり。

今回は完膚なきまでに仕留めたると、イメージトレーニングも完璧だったのだが。


基本的に朝市だから、ホテルから近いとはいえ早朝にタクシーで向かい、運ちゃんが「ほい、ダニンゴンだぜ。」と言う。

辺りを見回すなり、「おいっ此処はダニンゴンじゃねえよ!」 「ダニンゴンだってば!」 「はああ?!」。

土砂降りに放り出された荒涼とした風景の中にあるのは確かに駅で、見覚えのある跨線橋から見下ろせば。

そこは残酷なまでにダニンゴンそのものだった。


遠くに見える銀色の新しい建物は最近建てられた公設市場。

以前は下の写真のようなテントや粗末な小屋掛けが所狭しと並んでいた。

スコールが降ればあっという間に水浸しになるそこは、それでも生活のエネルギーに溢れていたのだ。

何十年も昔の話ではない。つい去年の事だ。




  ダニンゴン 2018年7月

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線路まで溢れた出店者や買い物客をかき分けるように機関車が通っていた線路。




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ホームの上屋の下では恥ずかしがり屋の少女が母親とパイナップルを刻んでいた。



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まるで魔法のように跡形も無く失われた風景。 あの混沌は何処に消えたのか。

答えは新設の銀屋根公設市場に収容されたという。

高額な出店料もあるらしいから、払えない人々は排除されてしまったという事だろう。

実質的な首都ヤンゴンは人口集中が著しく、慢性化する交通渋滞解消の切り札としてこのヤンゴン環状線は位置付けられている。

日本の技術協力もあって路盤は改良され、ダニンゴンのホームはかさ上げの途中らしい。

列車の高速化に伴い線路は当然に聖域化するはずで、線路市場などとんでもないという事なのだろう。






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この眠ったような国にも押し寄せた変革の大波は、変わる事など無かったはずの風景もひと飲みに押し流してしまう。

それはまるでうたかたの夢の如く。

さらばダニンゴン線路市場。




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「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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[ 2020/03/25 19:44 ] 海外写真 | TB(0) | CM(4)