痕跡 Ⅳ

　蒲原鉄道廃線跡　狭口付近　　　２０２０年１２月






用水路に架かった小さな橋は、よく見れば赤錆びたプレートガーターだった。

線路は此処からいよいよ峠道に掛かる。

加茂川に切れ込んだ谷を縫い、七谷を目指して吊り掛けモーターが唸った。


廃止まであと１ヶ月。 「長い間ごくろうさま」のヘッドマークを掲げた電車が走り始めた頃。









　　蒲原鉄道　狭口　　１９８５年








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