山陰プチ撮りの旅  その5      飯井駅物語②

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    山陰本線  飯井     2015年10月








集落をぶらぶら撮りしていると、「飯井はいい駅、英語で書いたら愛&愛。」とやたらテンションの高いじいちゃんが現れ、30分捕まる。

テレビのクルーが取材に来た時、このフレーズを言ったらMCからグッジョブサインを貰ったとか。

「愛」への拘りが大変強い方で、若い頃自身が貰ったというラブレターの披露から始まり、

「ほれあったろ、愛の国とか幸福とか、駅の切符が売れた奴。農協の旅行で行った行った。愛&愛駅切符も絶対売れるはず。」

とテンションが止まらない。 (ポートレート撮影は固辞。)








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「この駅はな、地元出身の議員が作ったのさ。」

戦後遅くまでこの小さな集落には駅が無かったのだと言う。

「飯井の小学生は3年生までこの集落にあった分校に通い、4年生からは三見の本校に歩いて通ったんだ。片道6キロだ。」

少し山側の集落の出身者が山口県会議員になって駅を請願、昭和39年になってやっと出来て汽車で通えるようになった。

ちなみにこの県会議員の息子は自民党の現職衆議院議員である。 (詳しくはWikipedia 「飯井駅」参照。)







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国鉄は相当に渋ったらしい。本当に需要があるのか「試行期間」のようなものまであったとの事。

「飯井の人間は用もねえのによ、三見や三隅まで何度も乗ったもんよ。」

件の現職衆議院議員も飯井で生まれ、「三見小学校飯井分校」に通った。

小さな入り江の集落が県政へ、そして中央政界にまで人材を送り出したのは事実なのだ。

「政治駅」と言えば胡散臭さが付きまとうが、票田にもならぬ故郷にささやかな駅をこしらえた政治家に、

結構ピュアな夢のかたちを見る。







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ところで。今この駅、ちゃんと乗り降りする人居るんですかあ、と問えば、

「居る居る、居るって。通学の学生だろ、それから買い物だな、ここじゃ何も買えねえからよ。」


浜辺に小さな二人の子供の手を引く母親。成長した彼らはやがてここから汽車通学するのだろうか。

飯井駅に未来ある事を祈りたい。


「それじゃあな、いい(愛&愛?)写真撮ってな。」 

ハイテンションじいちゃんはゆらゆら海の方へと消えていく。








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「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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[ 2015/11/04 21:39 ] 最近の旅 西日本 | TB(0) | CM(4)

へぇ~っ

風太郎さま

飯井駅の経歴、そうだったんですかぁ!?
どうりで取って付けたようなホームなわけですね。

我田引鉄ならぬ我田引駅!!?
しっかし、ダークオレンジの石州瓦にエメラルドグリーンの海。
最高のコントラストです。。。
[ 2015/11/05 13:09 ] [ 編集 ]

うれしいです

なんと言ってよいか とにかくうれしいです
この風景が好きでなんども通いました
浜から線路脇からはたまた山道から しまいにはお山に続く坂道やお山の斜面からと
友人からは“おまえとりつかれたか?”とからかわれるほどに
あなたのショットにこの集落のもつ独特の空気感がにじんでます
かよった僕が感じたものをそのまま風景にしてくれています
ぼくより若干お若いひとが ・・・ たいしたものです
ありがとぉ 
[ 2015/11/05 16:19 ] [ 編集 ]

因縁


狂電関人さま

山陰本線の駅と言えばほとんどは交換設備まで備えた大駅の趣を残すものが多く、
そのあたりが腐っても幹線と感じるところですが、飯井は取ってつけたような停留所感が異質で、
何か因縁がありそうとは思っていました。思わぬ語り部と出会えてラッキーでしたね。

思い切りPLを効かせて反射は取りましたが、これが見たままの海です。
しばし呆然となるような色彩でしたね。

[ 2015/11/05 20:35 ] [ 編集 ]

イメージトレーニング


タブレットさま

有難うございます。

初めての場所となれば事前のイメージトレーニングが結果を左右します。
この駅の写真も光線が難しいからか、ちゃんと撮られたものはあまり多くないように思いますが、
タブレットさんの写真を拝見して、脳内に絵が大分出来上がっていたんですよ。
全くタイムリーで感謝しきりです。

あまり山登りをしないクチなのでまだ撮り漏らしているアングルもありやに思いますが、
これ以上ない好天はこの駅に抱いていたイメージ通りの絵を提供してくれました。
私も大好きな駅です。いつまでも居たかったです・・・・。
[ 2015/11/05 20:42 ] [ 編集 ]

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