
出雲崎 2016年1月
昨今の情勢を見れば、風太郎の主戦場であるローカル線の行末は案じられる事ばかりで、
辛うじて生き残ったとしてもその更なる変質は不可避だろう。
カウントダウンを意識しなければいけない今、「次」は何を撮るのかという、
出発点にして最大の難問と向かい合うのも時間の問題のような気がする。
いずれにしてもこの国の片隅で時代に置き忘れられ、あるいはそれと精一杯折り合いを付けようとする、
その土地ごとの日々のありよう、暮らしの息遣いを撮り続けたいと思う。
鉄道を被写体にするしないは実は些細な問題なのかも知れない。
それもこれもひとつの線上にあって繋がっているものだから。





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トップの写真がいいですね。取り残されたようでも堂々と踏ん張って生きている人間のような威厳がありますね。像の歪みがとてもうまくいかされているように思いました。印象的です。
soujyu2さま
コメント有難うございます。
広角特有のパースは邪魔に感じる時もあるのですが、どっしり根を下ろしたような重さも表現できますね。
標準レンズ一本を縦横に使いこなすような撮影にも憧れるのですが、画角による変化からも離れがたく逡巡は尽きません。
soujyu2さんのように撮るべきものを確立され、信念を感じるのも羨ましいなあと思うのですが、
被写体にしてもレンズワークにしても、迷いがあるうちが実は贅沢な時間なのかなあとも。
風太郎さま
最近、仕事でも日常でもバーチャルなことが増えすぎていて、
その疲弊しきった五感を再生するためにもリアルな体験やコミュニケーションを求めて
被写体を求めている自分がいるように思います。とか言いながらそれを記録するのは
デジタルマシーンなのですが・・・。
鉄道や人の営みや建物を介してそれができるのが自分の中の写真の醍醐味ですね。
そういうことから考えると、建物は人知がその環境に合わせて作った最高傑作品かと。
こんにちは
何を撮るか、
それ以前に 自分自身がまさに置かれたその地で必死に折り合いをつけて生きてきて
その地に棲むときにはまずその地を知ろう、好きになろうと毎回毎回試行錯誤してきて
今住んでいる地では たまたま鉄道風景に出会えて わくわくと安心とをいただいてました
たいせつにしてきた何かが少しずつまさしく消えていく、そのただなかにあっていま、
自分にできることの少ない中で、何かが呼んでいるならその声を聞き逃さないようにとだけを心掛けていました
記事にあったお言葉そのまま 身に沁みます かみしめていようと思います
狂電関人さま
「バーチャル」の対義語は「リアル」ではなくて「フィジカル」なんだそうです。
意訳すれば「五感体験」でしょうか。
写真そのものはバーチャルなものなのかも知れませんが、それを撮る作業は暑さ寒さや疲れとの戦いだったり、
ヒトを撮るならコミュニケーションだったり、モノを撮るなら対象との心の中での対話があって、
そんなフィジカルな体験に心躍るのが、この趣味を飽きずに続けている由縁なのかも知れませんね。
バーチャルが氾濫し過ぎる世の中だからこそ、フィジカルな感動に拘りたいと思うのです。
Jamさま
今夏開催する個展用の写真の準備を始めているのですが、ハタチの頃撮った写真と向き合えば、
鉄道にへばりついているくせに驚くほど鉄道車両を撮っていない事が分かります。
結局鉄道に惹かれたというより、旅という体験そのものに惹かれていたんだよなあと改めて思う所です。
時計の刻みは都会となんら変わらないはずなのに全く異質に感じる時の流れ、
失礼ながらよくぞこんな土地で暮らしているもの、と思えるような日常。
心動くのは旅に出会う様々な暮らしと人生のかたちで、鉄道はその一部の表象だったように思えます。
心の琴線を揺らすものに素直であるべきで、何を撮るかと構えるものではないのかも知れません。
ただ結果的に鉄道を重要なアンカーとしてきた事は事実で、それが語るものがどこまで普遍性と説得性を持ち得るのか、
夜毎ハタチの自分からの置手紙のような写真と対話するようです。
こんばんは。
モノクロ画像にすると、昔の風太郎さまの作品に見えます。
あれから何十年の月日が経とうとも、
風太郎さまの感性には「ブレ」が無いと言う事ですね。
これは本当に凄い事だと思います。
私なんかブレブレですもの(笑)
いぬばしりさま
小賢しいテクニックは加わったかも知れませんが、結局シャッター以前のものが変わっていないのでしょうね。
ブレない事の価値はあると思いますが、進化の為にはブレる事も必要かなあと。
老いに逆らうように、ちょっとブラしてみたいという憧れもあるのですが。
写真の求道は生涯続きそうです。
いぬばしりさんはちゃんと一本筋の通ったワールドを作られていると思いますよ。
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