道東漂行譚  その11       落石  WILD&SOUL ①

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    根室本線  落石      2016年2月







線路に群がるカラス達の近くには、エゾシカの死骸がある。

行き倒れかそれとも列車にはねられたか。

食事前の人もいるだろうから写真は出さないが、カラスに啄ばまれる屍肉がまだ生々しいのは、

此の地の酷寒ゆえなのかも知れない。

オジロワシは何を狙うのか、時に雪原を掠める程に急降下を繰り返しながら宙を舞う。

人間の営みが薄い代わりに、荒々しい野生が剥き出しになった土地。

WILD&SOULと思わず呟かずにはいられない。でも心に刺さるような旅のかたちは、きっとこういう場所にある。


積雪は少ないながら昼間融けかけた表面が海風に磨かれ、再び凍る頃には鏡のようにツルツルになる。

それはまるでスケートリンクだから、スパイクピンの付いた靴底のアタッチメントは必須である。

半径数キロ内に人間は自分一人のこの場所で、打ち所の悪い転倒をして意識を失ったらそのまま凍死してカラスに喰われるぞ。

自分の身は自分で守るしかないと、気持ちも引き締まる最果ての地である。








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「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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[ 2016/03/25 23:00 ] 最近の旅 北海道 | TB(0) | CM(6)

最果て

風太郎さま

人煙尽きる最果ての地。

その荒涼たる原野は動物たちにとって
楽園なのかサンクチュアリなのか・・・
複雑ですね。
[ 2016/03/26 19:42 ] [ 編集 ]

風太郎様

一枚目
心に刺さるような旅のかたち・・・・
お言葉の通りの景観
荒涼とした地
それでも列車は走行しているのですよね
人間の営みと自然界のせめぎ合いかのごとく感じました

二枚目
自分の身は自分で守るしかないと、気持ちも引き締まる最果ての地・・・・・
それはお写真が存分に物語っています
エゾシカがのんびりとした風情で立っています
それだけ 人がいないということでしょう
エゾシカが見ているのは夕陽だと信じるに足りるお写真です

最後のお写真
荒涼とした地に走行する列車
それを見送るがごとくのエゾシカ
あ~~~~~~私は何と高貴な魂を持った方との出会えた幸せを想います

[ 2016/03/26 20:33 ] [ 編集 ]

輪廻


狂電関人さま

此の場所はどうやらエゾシカのコロニーになっているようです。
メスジカばかりが目立つのは、ある種のハーレムでもあるのかも知れません。
ただ種の保存のための最適だけを求めて与えられた命を生き、死んで再び土に還る、輪廻の輪。
そこに何かの意味を問うものでも無いのでしょう。

山手線のレールは、そんな場所にさえ続いている事に改めて気付かされます。

[ 2016/03/26 20:58 ] [ 編集 ]

野生の血


りらさま

線路際に居るからつい動物園のように見えてしまいますが、彼らは野生動物です。
彼らは侵入者に対し無防備に背中を見せる事はありません。
シルエットになっていて分かり難いかも知れませんが、夕陽を眺めているのではなく、
危害を加える相手ではないか、じっとこちらを凝視しているのです。

地球上にはもっと過酷な自然と命とのせめぎ合いの土地はいくらでもあるのでしょうが、
国土の隅々まで人間達が手中に収めているように見えるこの国、
鉄道という文明の粋のすぐ脇に広がる異界を目の当たりにすれば、心動かずにはいられません。
いや本来DNAの何処かに書きこまれているはずの野生の血と、それは何処かで交信しているのかも知れません。
[ 2016/03/26 21:15 ] [ 編集 ]

日本?

こんばんは。

こうなってくるともう「ナショナルジオ」の世界ですね。
二枚目のお写真、もう日本とは思えませんですもの(笑)

その名の通りWILD&SOULです!
[ 2016/03/28 00:07 ] [ 編集 ]

シカの楽園にて


いぬばしりさま

夕方の上りを見送るともう明るいうちの列車は無いので、
せめて真っ暗にならぬうちに明日のロケハンをと気ばかり焦っていたのですが、
仰る通り日本離れした風景を眼前にすれば道草を食い過ぎてしまいます。
シカ達は明るいうちは逃げ惑っているのですが、
暗くなって来るとオレらの天下と言わんばかりに大胆になって来るのが面白いです。

役者のシカ共が現れた時にはさあ岩合さんするかあ、と。
でも相手を刺激しないようそろりと長玉を取り出し、ゆっくりカメラに装着、
息を潜めるようにレリーズするのもなかなかエキサイティングな体験でしたよ。
[ 2016/03/28 00:46 ] [ 編集 ]

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