34年目の島原鉄道    大三東  その2

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   島原鉄道  大三東    2016年5月







34年前のこの駅は、ちょうど夏祭りに湧いていた。

駅のすぐ脇、島原寄りにある神社の祭礼で、主役は白い衣を着た天狗である。

墨の入った壺を持って町内を練り歩き、出会う人の顔に墨を塗りつけて無病息災を願う。

トップライトの光は溢れ、子供達の弾けっぷりも眩しい。


たまたまやって来た流れ者を神様の降臨と見た訳でもあるまいが、地元の人々は殊の外優しかった。

焼酎を次々と注がれ、勧められるまま境内に繋がれた純白の「御神馬」に跨って撮ってもらった写真が残っている。

陽が落ちれば夜店に明かりが灯る。やがて水平線が漆黒に沈むまで心地良い海風に吹かれつつ、帰りの列車を待った。

見知らぬ土地に息づく人々の情の篤さは、この空と海が育んだのだろうか。めくるめくような、あの夏の日。


駅は変われども、全てを蒼く染める様な背景ははそのままである。

願い事を書いたという黄色いハンカチが海風に揺れる。 「幸せの黄色い列車王国」の一環との事。

此の地の幸せがいつまでも続かんことを。



( 34年目の島原鉄道  おわり )





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   島原鉄道  大三東    1982年





明日より4日程留守にしますのでお返事等遅れます。






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「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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[ 2016/10/19 22:17 ] 最近の旅 西日本 | TB(0) | CM(4)

大三東

風太郎さま

写真をパッと見た瞬間そう思ったら、やはり幸せの黄色いハンカチだったのですか!?

天狗さまが憎い演出でもしてくれたのでしょうか!!?

それにしても、女子学生はプロ並みのポージングでもう一つビックリ!!!
[ 2016/10/20 18:13 ] [ 編集 ]

こんばんは

ホームを歩いている人達が
PC画面上で今にも動き出しそうに感じました(^-^)

こんな真っ青な風景を見に行きた~い♡
こういう場所へ行ったことがないので
ぜひ行きたくなりました♪
[ 2016/10/20 21:05 ] [ 編集 ]

ハンカチ


狂電関人さま

「ハンカチ」のもろパクリではありますが、青空に映えますしこの程度なら良しとしましょう。
人気も無い駅に観光キャンペーンの派手な幟旗ばかりが並ぶ不気味さに辟易しているのに比べれば。

いい立ち姿でしょ。さすがは九州、5月半ばでもう夏服ですね。
[ 2016/10/23 23:14 ] [ 編集 ]

停まっているから


sanaさま

モノの動きの一瞬を固着しているはずのスチール写真が、動画よりも動きを感じさせる事があるのは不思議です。
むしろ停まっているから被写体は永遠に動き続けるのか。
写真とは撮った時点が完成なのではなくて、見る人の心が意味を与えるものなのかもしれません。

「日本一海に近い駅」は乱立していて何処が本家か分かりませんが、並み居る「分家」を凌駕する魅力がここにはあります。
まだ元気が残っている駅です。是非一度。
[ 2016/10/23 23:31 ] [ 編集 ]

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