甘く、やるせなく。

55mmkanbara_17555大蒲原待合室の女性1 take1b

   蒲原鉄道 大蒲原   1982年    

   オリンパスOM1 ズイコー28mmF3.5 トライX








昔使っていた広角レンズはズイコー28mmF3.5。

50mmと135mmの2本のみでスタートした風太郎の「鉄道写真」も、広角系が欲しくなったのは良いが先立つものが無く、

中野の日東商事で確か12,000円位、中古をやっと買ったのを覚えている。

もう少し出してF2でも買っておけば撮れた写真も多かったろうにと思うも、とにかくそれが精一杯だったのだ。

いずれにしてもこの28mm、スナップを中心に良く働いたと思うのだが、実は相当なクセ玉だったのではと気付くのは結構後の事だ。

このレンズ、絞り込むとキリッと締まって階調性も最高、神レンズかと思える片鱗もあれど、いかんせん開放・逆光に弱かった。

F3.5と暗いレンズのくせにだ。コーティングが古めかしい単層もあってか、全体にフレアーが掛かり、解像は甘く、大昔のオールドレンズみたいだ。

その頃既に全く新設計のF2.8が出ていた位だから、オリンパスとしてもそっとフタをしたいレンズだったのかもしれないが。


当時はネガを残すだけで一杯一杯、引き伸ばしなど滅多にしなかったから、そういうクセ玉振りに気付かなかったというのも笑えない話。

それでも今改めて見れば、雪にディフューズされた冬の弱々しい陽が薄暗い待合室を照らす、その朧な湿度感がむしろ記憶の扉を開けるような。

最新レンズがすっかり排除した 「やるせない甘さ」 を、カビの生えた骨董趣味とするには惜しい気もしてくるのだ。









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「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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[ 2018/06/09 19:37 ] 昔の旅 蒲原鉄道 | TB(0) | CM(2)

甘いもの好き

こんばんは。連貼り申し訳ございません。

私、昔はカリッカリッにピンがこないと嫌だったのですが、今はそんな事はなく
画によっては「少しボケているかな?」くらいの描写の方が好きだったりします。
そう云う意味で風太郎さんの作品はこのレンズだからこそ生み出された作品も多いのでは。
勿論、このお写真もこの「甘さ」が良い感じです。昔の映画みたいな…
[ 2018/06/10 22:49 ] [ 編集 ]

運命のレンズ


いぬばしりさま

風太郎の場合、およそカメラやレンズに関する専門知識というものが殆ど皆無なまま、
いきなり最前線に出たようなところがあって、どのレンズがいいの悪いのという薀蓄は全く知らぬまま、
(もっとも当時はそういう情報をピーチクパーチクと発信するネットスズメもいませんでしたが)
とにかくご予算が全てで買い物をしていたところがあります。
結果的な買い物の損得はともかく、ご縁のあったレンズというのもまたひとつの運命だったのでしょう。

文中の通り特に開放近くの逆光が厳しかったのは事実ですが、当時は暖かいストーブが燃えていましたから、
微妙な曇りが生じていた可能性も否めず。レンズの名誉もかかるのですが今更確かめようもない事で。
フレアー故かもしれませんが、シャドーが粘るのは美徳と褒めておきましょう。
昔の鉄道は翳に物語があったものです。
[ 2018/06/10 23:46 ] [ 編集 ]

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