写真展 「ミンガラーバ! ミャンマー・レイルサイドストーリー」 ⑱   ランボーのミャンマー②

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「生還率0%」のミャンマーから風太郎が生還したのは2018年だから、映画が公開されてからたった10年しか経っていない。

スクリーンで見れば刷り込みもあって、ミャンマーって相当ヤバい国なんじゃね、と思っていたのは事実。

でも実際に行ってみれば映画はとんでもない絵空事のように見えて。 そこで本当にあった事は何だったのか。


残っていた蒸気機関車を追って1980年代位からミャンマーに渡った人は結構いたようだし、そこには穏やかに暮らす民の姿も写っていれば、

線路に仕掛けられた爆弾を避けるため機関車の前部に貨車を連結した列車が走っていたり、駅で撮っていて完全武装の軍に拘束されかけた話も。

世界最長の内戦とも揶揄されるように、確かにそこは戦場だったのかもしれないし、生と死が結構隣り合わせた場所だったとも想像出来る。

少数民族迫害の実態について様々な証言やら記録やらはあるが、それらを吟味して責任ある物言いをする程の勉強はしていないから控える事としたい。

いや、ひょっとしたら幾万の死があったかもしれないのに、何が真実かさえ釈然としないという事実こそが最も恐ろしい。





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紛争地域  Wikipediaより




ほんの数年前まで外国人立ち入り禁止の地域は多かったし、鉄道にカメラを向ける事すら公式にはご法度だったようだが、

今は明確な立ち入り禁止地域は限られるようで、鉄道を含め写真を撮って咎められた事は一度も無かった。

しかし軍隊や警察にカメラを向ける事は止めとけと聞いていたので、それは控えていたけれど急行列車の窓からすれ違いざまに撮っちゃったもんね。

陸軍の兵隊さんたちはこっちを見て結構はしゃいでいるようにも見えるが。





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  マンダレイ急行より  2018年
  




今世界の耳目を集める少数民族紛争はバングラディシュ国境のロヒンギャ問題で、国軍による迫害と報復テロの応酬もまた真実は定かでない、

この問題を取材しているジャーナリストによれば、紛争地域に通じる道路は全て封鎖され外国人はまず近付けない、

バングラディシュ側から国境を越えようとすれば無警告で実弾が飛ぶと言う。

一日中パソコンの前に座り込んでお気に召さない報道は全て「マスゴミ」呼ばわりの馬鹿も目立つが、

命懸けのジャーナリズムの光が当たらない場所こそ暗黒地帯だ。


長年にわたる民主化運動の功績でノーベル平和賞をもらったアウンサン・スーチーさんも、

ロヒンギャ迫害に対し軍部に迎合的として賞の剥奪も取り沙汰されているらしい。

ひとりの人物の毀誉褒貶すら右往左往し、ひとつの国に長閑に過ぎた日々と「戦場」が同居している。

その不思議な日常をこの国は長きにわたって生きてきた。





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  モンユワ駅の事務室  2018年




暇そうな駅員がそれでも手慣れたアルファベットで発行する「外国人専用乗車券」。ちゃんとパスボートナンバーまで記入されている。

警乗の警察官はカメラをじゃらじゃらさせた風体を見てか、「ジャーナリストか?」

お仕事ですかぁと急に規制が緩くなる日本と違い、そこで格好つけて「うん。」などと言おうものならロクな事にならない国の方が多いのだから、

「滅相もございやせん、ただの遊び人ですぜ、旦那。」





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写真展にご来場いただいた方の最新情報によれば、この世界最大級のトレッスル、「ゴッティ大鉄橋」の周囲が軍によって封鎖され近付けないらしい。

風太郎が昨夏行った直後に、ほど近い「ピンウールウィン」の軍事施設でテロがあり、警察官等数名が殺害されたらしいから、

重要施設である鉄橋の防護を固めているのかもしれない。

橋のたもと、どう見てもお立ち台のお寺の門を合掌しながらくぐり、坊さんとネゴしようと思っていたのに残念である。

滅多にある事ではないはず。 でも普段殊の外優しく親切なミャンマー人が、血生臭い所業に手を染める現実も認めなければならないだろう。




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  ゴッティ鉄橋  2018年





激しいスコールが屋根を打つヤンゴン環状線の小駅。

近代化工事による区間運休ためこの駅で折り返しになる変更ダイヤがよく分からなかったので、多少英語が出来る駅員に教えを乞う。

お互いに怪しい英語なら、ちょっと来い、分かるように教えてやると事務室まで招き入れてくれる。

実に親切で優しい駅員の青い上着はミャンマー国鉄の制服だが、下は伝統の「腰巻」。


組織と言う魔物はしばしば人間を変えてしまう。

制服は組織の象徴だが、それとは別のところにひとりの人間もいて。 






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  展示作品より








風太郎4年振りの個展です。 18日より大阪展。

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写真展 「 ミンガラーバ! ~ ミャンマー・レイルサイドストーリー ~ 」


(東京展)  オリンパスギャラリー東京   2020年8月28日(金) ~ 9月9日(水)  終了

(大阪展)  オリンパスギャラリー大阪   2020年9月18日(金) ~ 9月30日(水)  木曜休館 


残るは大阪だけになりましたが、ギャラリートークならぬ「作品解説」を9月19日(土)に実施します。

写真に写らないよもやま話を語ろうと思っています。


(東京)  ①8月29日(土) 14~15時   終了  ②9月5日(土) 14~15時  終了

(大阪)  9月19日(土) 14~15時  空席あり      


恐縮ですがオリンパスのユーザークラブ「フォトパス」会員のみ、事前予約が必要な先着10名限定です。

但しユーザーではなくとも会費無料の「ゲスト会員」登録する事により予約出来ます。

一度風太郎のツラが見たいという方、お待ちしております。

「フォトパス」会員登録、「作品解説」の予約、写真展の詳しい概要、営業時間などの最新情報は下記ページ参照の事


オリンパスHP 写真展ガイド





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[ 2020/09/13 19:55 ] 写真展 | TB(0) | CM(0)

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