良識と許容と

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   いすみ鉄道  国吉   2012年



先日の渋谷駅最終日、終電が出ても改札内から出ようとしない「鉄道マニア」とそれをつまみ出す警備員。

ごく一部の痴呆的な馬鹿者を捉えて面白おかしい絵にするマスコミも迷惑だが、しなの鉄道の桜切り倒し

など聞くにつけ、やれやれである。


しなの鉄道では証拠云々のつまらぬ論争があるようだが、ごく客観的に見て「列車写真をスッキリと」

以外の動機が見当たらない事は批判する側とて分かりきっているだろうに。

身勝手さ、常識の欠如は言うに及ばず。しかし同じ系統の写真を楽しむものとして残念なのは、

高価な機材を揃えながら、誰でも撮るマニュアル通りの写真しか価値を見つけられない創造性の貧困さ。

邪魔な木があっても、それを避ける、あるいは生かす独自のアングルを何故見つけようとしないのか。


一方で風紀委員的なマナー説教にも鼻白むものがある。

田んぼのあぜ道も、山の斜面も、無人駅のホームも立派な私有地だ。

ルールの厳格さばかり求めれば、リアルな鉄道の撮影などもとより不可能である。

社会のインフラである鉄道を趣味の対象とする以上、それは多かれ少なかれ「許容」の上に成り立って

いる。そして許容の幅があまりに乏しく画一的な社会は、暗く息苦しいものではないか。

常軌を逸した行いも、許容の幅の狭さも、社会の幼児化の断面として繋がっているように思う。

世の中の潤滑剤としてあるべき「暗黙の許容」とのバランスを崩さない「良識」とはどんな形なのか、

決してマニュアルには出来ないそれについて、一人一人が大人として考え、答えを持つ必要があるだろう。


写真はいすみ鉄道の例の場所。ここも有名どころではあるけれど、広々しているので無用な軋轢は

少なくて済む。万が一にも辟易する程の喧噪に巻き込まれるのなら、風太郎は静かに去ると思う。




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[ 2013/03/25 21:12 ] 日々雑感 | TB(0) | CM(10)

喧騒嫌い

風太郎さま、こんばんは。

純度の高い空と、黄色い単行気動車。
気持ちの良いお写真、いすみ行きたくなっちゃいます。

最近、私も思うんですが、「自分はどうかな」って・・・
それは写真のスキルから撮影時の行動まで、すべてについてなんです。
まぁ、創造性についてはあまりなんですけどね(笑)
その分、周りに迷惑掛けないようにとは思っています。
(でも知らないうちに迷惑掛けているのでしょうね)

で、私も人の多い場所はあまり好きではないです。
なので、いつもちょっとだけ離れて不思議がられます。
[ 2013/03/25 22:07 ] [ 編集 ]

Think different

いぬばしりさま 

こんばんは。

「渋谷駅」の映像があまりにショッキングだったので、つい熱くなってしまいました。

一緒にしては恐縮ですが、我々も立派に迷惑を掛けていると思いますよ。
ただ大事なことは「迷惑を掛けている自分」をいつも後ろから見て、
世の中の「許容」との距離を五感を駆使して測り続ける事と思います。

「創造性」については偉そうな事は言えませんが、最近の鉄のなかには
想像を絶するようなマニュアル人間が増えているのも事実なようです。
皆がひとつのマニュアルにしがみつくから常軌を逸した喧噪と軋轢、
群集心理で我を失う者が出るように思うのです。

"Think different" がもっとあれば、この趣味の世界もより許容され、
より深く楽しくなるのでは、と思っています。
[ 2013/03/25 23:06 ] [ 編集 ]

こんばんは。

たまたま、それの日常的利用者で、たまたま当日は終電近くの乗客と
なってしまった小田急地上駅の最後ですが、ただでさえ混雑する金曜夜の
最終小田原行き急行は、たいへんな騒ぎでありました。
下北沢に集っていたのは、鉄道屋ではなくて単に騒ぎたい人々でありましょうか。

以前にプログで、有名お立ち台に立った、立てたことに満足している記事を
読んで呆れた覚えがあります。
写真は、そこから始まることを誰か教えてやらねばなりません。
鉄道趣味は押し掛け趣味ですから、撮らせて貰っていると云う謙虚さも。
[ 2013/03/26 02:53 ] [ 編集 ]

今鉄

風太郎さま

ブームの言葉にのっかって煙より軽い連中が
鐡然と傍若無人の振る舞い!

「だから鉄は・・・」などと必ず言われていい迷惑。

お説ごもっともで、風景の中に邪魔なものがあると思うのなら、
光線が悪いのなら、いっそのことスタジオでビンビンの
ド順光で、模型でシチサン形式写真でも撮ってやがれ!!
と怒鳴りたくなることしばしば。
[ 2013/03/26 07:07 ] [ 編集 ]

足並み揃えて

Wonder+Graphics さま

こんばんは。

お祭りのエクスタシーという奴にも古来人間は虜になって来た訳で、
ひょっとしたらそれに通じるのかとも思いますが、
何かちょっと違うんですよね。

皆と足並み揃えて同じ事をしていないと安心できないというか、
異質なものを極端に恐れ遠ざけるというか。

呆れもすれば可哀そうにも思いますが、彼らから見れば宇宙人のような
親父に見えるのでしょうね。

[ 2013/03/26 22:00 ] [ 編集 ]

マニュアル

狂電関人 さま

私はもとより大勢人が集まるところへは近寄らないので、
有名お立ち台での狂態・珍態に触れる機会は少ないのですが、
百戦錬磨の狂電関人さんは心中穏やかでない経験も多いのでしょうね。

別に鉄の世界でなくとも多いですよね。
天気が悪いの、光線が悪いの、花の付きが悪いのと薀蓄垂れて引き揚げるお方。(特に高齢者に顕著)
まあ、とっとと去ってもらった方が撮りやすいので歓迎でもありますが。

可哀そうですが、マニュアルから離れられないヒト達もまた隣人ですから。

[ 2013/03/26 22:18 ] [ 編集 ]

「暗黙の許容」

久しぶりにコメさせていただきます。
確かに昨今の撮影地における風紀委員的なマナー説教には辟易させられます。
なんだか世の中全体がグレーゾーンを排除しようとする方向性が気持ち悪いです。
良識ある行動をした上での暗黙の許容があるべきだと思うのですが、昨今の、一部の人たちによる撮影者の常識を逸脱した行動が表沙汰になるにつけ、許容の範囲が狭まってくるのは悲しいことだと思います。
雑誌に載った写真を忠実にコピーする輩が多いのも気になります。
[ 2013/03/27 21:03 ] [ 編集 ]

一過性なのかも

最近は特にマニュアル信奉が高まっており、
それが「素人でもプロのように撮れる」
お手頃価格デジカメのお陰で、
写真撮影にも広がってきて、お花やお山に
飽き足らなくなった方々が鉄道写真にも・・・と私は
観ています。裾野の拡大、ではありますが。
ここで問題は、コンピューターに操られた写真で
なにが楽しいの?
人と一緒の写真を撮って楽しいの?
ということなのですが。
それは決して楽しくないはずですから、そういう
方々は飽きて去っていくだろうな、と思っています。
メディアはもともと「ハイエナ」性質ですから、その
餌を提供してはいけませんよね。
[ 2013/03/27 21:49 ] [ 編集 ]

社会の幼児化

32Count さま

コメントありがとうございます。

「マナー十か条」のような羅列をこれ見よがしに突きつけられると、
もちろん厳格に守るべきルールもあるものの、私有地問題など、
「風紀委員」自身がルール破りに気付いていないだけでは、
と茶化しても見たくなります。

大事なのは許容との距離感を常に意識ながら、とるべき行動を判断することで、
それは一人一人が精神的に大人である事が前提になります。

それがおぼつかない人が増えている事、そのカウンターとして過度に単純化された
規範を叫ぶ風紀委員が出現する事、それらが総じて社会の幼児化のように感じるのです。

また「鉄道マニアの仕業」と、一括りにして片付ける大マスコミにも腹が立ちます。
発車間際のキハの前面に飛び出して携帯で撮りまくる人、タイフォンを鳴らす運転士に対し
「来てもいいってば」と手招きする人まで。

彼らが「鉄道マニア」なのでしょうか。

お互い心穏やかに趣味を楽しみたいものですね。
[ 2013/03/27 21:52 ] [ 編集 ]

なるほど

マイオさま

なるほど。ブームに踊らされているだけで、潮が引くように、というのはあり得ますね。

思えば1980年代あたりは時代の狭間と言うか、SLブームも過去のモノとなり、鉄道に
カメラを向けるなど変人扱いされる時代でありました。
田舎の人は「こったら何もねえ所に何しに来た?」と優しくしてくれましたが。

もっと市民権が得られればいいのに、と思う事も有りましたが、許容の幅も広かった
あの頃が懐かしいです。

極端から極端へ。なかなか中庸に収まらないのが世の中なんですかねえ、としみじみ。

いずれにしても皆様のこの問題への関心の高さを再認識しました。有難うございます。
[ 2013/03/27 22:07 ] [ 編集 ]

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