こみなと好日  梅雨前線    その3

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   小湊鉄道   上総大久保     2014年6月




田舎の風景の重要な構成要素は「墓地」だろう。

都会人が眠る巨大霊園などと違い、田舎のそれは畑の隅に、裏山の陰に、ひっそりと作られている事が多い。

さりげなく風景に溶け込んでその一部になっている墓地は、その土地に生まれ死んでゆく命の繰り返しに相応しく思える。

そしてそれは集落を見下ろす高台とか、結構撮影に恰好な場所だったりもするのである。


鉄仲間の内では「墓なんかで撮るもんじゃねえ」と忌み嫌う者もいるが、風太郎は平気である。

もともと大して霊感が強くない事もあってか、変なものが写ったという事もない。

列車待ちの間に古びた墓石に刻まれた墓誌を読むのも興味深く、

遠く江戸時代の年号を認めれば、その土地の長い長い生活の歴史を知るし、

昭和20年とかのごく若い享年を見れば、一族を襲った突然の不幸に想いを馳せることになる。


上総大久保の線路脇にもささやかな墓地があった。

朽ちかけた墓石にはやはり江戸時代の年号が刻まれている。傍らで死者の平穏を祈り続ける地蔵菩薩。

風太郎も帰り際にはそこに眠る霊たちに、「お騒がせしました」とそっと手を合わせる事にしている。




HPはこちら
「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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[ 2014/07/02 22:38 ] 小湊鉄道・いすみ鉄道 | TB(0) | CM(10)

梅雨

こんばんは。

なるほど・・・ 確かにお墓を入れて撮影するのは勇気が要りますね。
でも風太郎さまの文章を読むと「なるほど」と思ったりして。

梅雨の季節は撮影が億劫になりがちですが、
さすがは風太郎さま、積極的に撮影されておりますね。
どのお写真も季節感たっぷりで、とても素敵です。
私も前は、雨や曇天を嫌っていたのですが、
最近は積極的に撮るようにしております。
多分、デジタルになって撮りやすくなったこともあると思いますが。
因みに、今回北海道へ行ってきたのですが、
3日滞在して、晴れたのは帰る日のの午後くらいでした。
さすがにこれには凹みましたが。
北海道にも梅雨はあるのですかねぇ。

[ 2014/07/02 23:30 ] [ 編集 ]

雨の日

いぬばしり さま

雨の日は好きですねえ。
もちろんびしょびしょになりますし、マゾ的な忍耐の場でもあるのですが、
いかにも雨、という絵が撮れた時の喜びもひとしおで。
ニッポンの田舎の風景は、フラットな光線の方がその静けさや歴史の深さが伝わるような気がします。

この写真も雨曇りの日ならではです。
というのも晴れの日は、お地蔵さんの場所と線路の場所の明暗差があり過ぎて絵にならないのです。
こういう天気を待ち構えていました。

北海道遠征、楽しみに拝見いたします。
[ 2014/07/03 00:05 ] [ 編集 ]

風太郎様

お地蔵さんの前にある二輪の黄色い花
草叢の中 それはまるでその地に咲いているかのように鮮やかです
この花を手向け方の心を思います
この地を走行する列車も長い年月 この光景を見ていたことでしょう
列車の中から 手を合わせた方もいるかもしれませんね
手を合わせる・・・・・
それは心を合わせることでもありましょう
列車という交通手段の傍に永遠に眠る方々の最後の家がある・・・
その家の中に眠る方の中にも 
小湊の列車に乗ったことがある方もいるかもしれません
懐かしい思い出 列車を見送っていることでしょうね
通学 通勤で使用し ある時は恋した人と共に 車窓に目をやった
その時代の自分の姿を列車に重ねていることでしょう
お写真拝見させて頂き 私が最初に感じたことです
[ 2014/07/04 06:06 ] [ 編集 ]

山百合。

風太郎さま

初夏の代表花といえば百合。
しかも可憐な山百合が好きです。

今年、ローカル線の切通辺りで狙いたかったのですが、
この時期、少々精神的に不安定で・・・。
詳しくは後日宴席で・・・(笑)
[ 2014/07/04 07:25 ] [ 編集 ]

いいところにお地蔵さんと百合の花、こういうツキを呼びよせるのも実力のうちなのでしょうね。
まして風太郎さんならではの切り取りはさすがにお見事です。
私も墓地を入れてというより、墓地其のものを撮るのが好きでいままで随分撮りましたが、いまのところ未だ呼ばれることもなく無事に過ごしています。
南牧村では見当を付けて登ったところに古くて大きな墓地を発見し夢中で撮ったものでした。
[ 2014/07/04 09:24 ] [ 編集 ]

今東京です♪

昨日から、出張来ました!!

今日は江の電、明日は箱根登山鉄道撮影してかえります(*^^*)

それから…お写真私も…お墓の前でお尻向けて撮影したときは…ごめんなさいと言います!!

よく考えたら…お墓恐いいうのへんですよね!!私たちと同じ人間だもの!!

[ 2014/07/04 17:25 ] [ 編集 ]

異境巡りの旅

りら さま

毎日が新しい刺激の連続の都会に住んでいると、
こうした田舎を一歩も出ずに終える人生はいかばかりなものなのか、想いは巡ります。
想像だに出来ない世界ではありますが、そうした異境に出会いたくて人は旅に出るのではと思います。

ローカル線巡りの旅は、異境巡りの旅でもあります。
[ 2014/07/04 23:29 ] [ 編集 ]

山百合

狂電関人さま

山百合は意外な場所にひとり凛として咲く感じで、何か気高さのようなものを感じますね。
奇跡的な幸運が無いと、なかなか生きた山百合とのコラボは難しいですが。

まあその折にいろいろお聞きしましょう。
[ 2014/07/04 23:39 ] [ 編集 ]

拠り所

はせがわさま

はせがわさんの南牧村など拝見すると、その土地に根を下ろした人々の、
たゆとう大河のような生き様が静かに伝わって来ます。

そういったテーマの中に、「お墓」はある意味必然かと思いますね。
輪廻が本当に存在するなら、そこは終着駅であると同時に始発駅でもあり、
その土地で永遠に繰り返されて来た人生の拠り所でもありますから。
[ 2014/07/04 23:49 ] [ 編集 ]

ご健闘を

くるみさま

そうですか、江の電、箱根登山鉄道、それぞれに味わいのある鉄道ですから、また傑作をモノに出来るのでは。
箱根登山は紫陽花に間に合うといいですね。

戦果を楽しみにしております。
[ 2014/07/04 23:55 ] [ 編集 ]

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