太古の湖

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   小湊鉄道  上総大久保     2014年






「大久保」の地名は「大窪」から来ているのではないか、という説がある。

房総半島を九十九折に蛇行しながら流れる養老川は、今は穏やかな姿しか見せないが、

太古の昔は相当な暴れ川だったらしい。

大水は時に蛇行をショートカットし、蛇行部分は三日月湖として取り残される。

ここから見下ろす線路とそれを取り巻く田畑、上総大久保駅があるあたりは、

かつては巨大な三日月湖であった事が周囲の地形から類推されるらしい。

気の遠くなるような歳月をかけて落ち葉が堆積し、やがて湖は沼地になり、少し窪んだ地面が出来上がる。

それは肥沃な腐葉土で出来ている訳だから、その後この地に根付いた人間達は、そこを田畑として隅々まで利用した。

線路の傍らにある墓地の墓石には江戸時代の年号が刻まれているから、少なくともそれ以前の出来事である。


やがて鉄道がやって来る。

上の写真に見える築堤の工事は、小湊鉄道の社史によればかなりの難工事だったらしい。

それほど規模が大きい築堤でも無いのだが、地盤が腐葉土ならさもありなんである。


土地に悠久の歴史あり。

目を瞑ればキラキラと陽を照り返す、太古の湖のさざ波が見えて来るような気がする。









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[ 2015/11/23 14:02 ] 小湊鉄道・いすみ鉄道 | TB(0) | CM(6)

太古のロマン

風太郎さま

考古学と地形学に興味がある電関人。
つい読み耽ってしまいました。
こういう土地の成り立ちの話は奥が深いです。
そうそう早速というかディーゼルトロッコ、故障したらしいですね。
[ 2015/11/23 14:54 ] [ 編集 ]

説得力

こんばんは。

その土地の成り立ちや風土を紐解きながら撮影すると
写真の幅が広がると言うか、懐が深くなるような感じがしますね。
私なんかは視野が狭いので、なかなか余裕がありませんが・・・

でもやはり風太郎さまのお写真はそういう根拠の下に撮影されている事が
如実に解ります。何というか説得力とでも言いましょうか。
あっ今度の土日、久しぶりに川根路へ行って参ります!
説得できるかなぁ・・・
[ 2015/11/23 21:48 ] [ 編集 ]

興味の幅


狂電関人さま

ここから見下ろす景色、山中に何故か一角だけ平地があって隅々まで田畑になっているのは、
何かいわく有り気だなあと思っていたんです。
まあこういう土地はこの地方に多数あるようで、
どこまできちんとした調査になっているのかもよく分からないのですが。
鉄道を相手にするという事は大自然や地誌を相手にするという事、
いろいろ興味の幅を拡げた方が、ただデンシャのケツを追うだけより愉しいと思いますねえ。
[ 2015/11/23 22:07 ] [ 編集 ]

バックボーン


いぬばしりさま

風太郎の悪癖として興が乗ると多分そうじゃないかなという話まで紛れ込んで来ますから、全て信用しないで下さいね(笑)

でもこの地方、素掘りのトンネルが良く見られるように地質自体がかなり柔らかいようですから、
川が縦横無尽に地形を作りかえたというのも頷けるところがあります。
鉄道にしても風景にしても、バックボーンを知ればつまらん写真も何となく意味ありげに見えてきたりするもの。

大井川ですか。遅い紅葉がいい時期ということになるのでしょうか。ご健闘をお祈りします。
[ 2015/11/23 22:57 ] [ 編集 ]

ご無沙汰しております。

土地に悠久の歴史あり。

風太郎さんのブログを読まなかったなら素敵な築堤だな~だけで終わってましたね。

久しぶりに房総半島のローカル線を訪れたくなってきました。
[ 2015/12/14 13:29 ] [ 編集 ]

釜飯感覚


釜飯さま

小湊は結構通っておりますので、雑学も得れば、ちょっと房総らしからぬ風景にも恵まれたりします。

煙を吐かない列車ではありますが、釜飯さんの鋭い映像感覚ではどんな風に料理なさるのかと興味津々ですね。是非。


[ 2015/12/14 20:30 ] [ 編集 ]

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