追悼 高倉健     「駅 STATION」

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高倉健死す。

死ぬことは無い人のように思っていたが、やっぱり普通に死んじゃうんだなと。

多くの人がそうだろうが、風太郎にとっても強烈に思い入れがある男優なので、

なかなか気持ちの整理が付かないものの、追悼特集をしようかと。

無論すぐには書き切れないのでぼちぼちと。


「駅 STATION」は1981年公開。

銭函、上砂川、増毛に雄冬、歌登に北見枝幸。登場する地名も渋ければ、

全編北海道弁が標準語の純北海道映画だ。

ストーリー云々はいろいろなところで語られているから割愛するが、北海道各地で話が展開する中で、

やっぱり白眉なのは「増毛」での健さんだろう。





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    増毛港    1984年




刑事という職業に迷いを感じた健さんが、年の瀬に故郷の雄冬に帰るための中継点、増毛に向う。

悪夢から目覚めた車窓に映るのは垂れ込める雪雲、荒れ狂う北の海、寒風に身を寄せ合う様な漁師町の佇まい。

船が欠航で足止めを食った健さんがふらりと立ち寄った小料理屋での、女将(倍賞)との出会い。

互いの孤独を癒しあうようなひとときが、カット割りがほとんど入らない長回しと相まってこの映画の名場面と言われている。

風太郎がこの北辺の港町を訪ねたのも、この映画での増毛の描写に大いに心動かされたのと無関係では無いところ。




留萌本線 増毛港4 198402 take1b
   増毛駅前の「多田商店」。  劇中では「風待食堂」として重要な舞台のひとつに変身している。



留萌本線 増毛港6 198402 take1b2
   増毛港で。   スケトウダラの漁期のようだった。




駅で出会い、駅で別れ、駅で人生を乗り換える。

当時健さん50歳。

人生を走り続けながらも、ふと立ち止まった男を演じるには、この時をおいて他に無かったのかも知れない。


再出発を決めた健さんを乗せたキハのテールランプが次第に遠ざかって行く、この映画のラストカットと同じアングル

で夜の増毛駅を撮ったのは、ささやかながらオマージュのつもりではある。


(11/22 19時  たった今 、この映画がBSTBSでやっているようですね。名優を偲びましょう。 )




留萌本線 増毛駅1 198402take2b4
    留萌本線  増毛駅    1984年




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「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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[ 2014/11/22 18:38 ] 日々雑感 | TB(0) | CM(8)

こんにちは

ご紹介の映画、2年前の年末、確か文化勲章を受賞された関連だったのか、毎日高倉健さん主演の映画を何本か連夜放送してた時に、『居酒屋兆治』とともに観ました。ただ、途中で睡魔に襲われ、最後までまだ観ていないフトトキモノです。確か、いしだあゆみが演じる奥さんとの別れのシーンにED76 500番台牽引の旧客、客車の先頭がスハフ32だったことはさておき、全編少し暗い雰囲気が漂う、いかにも昭和な映画でしたよね。
小学6年の隠れ高倉健ファンの息子(国鉄型車両など、昭和の雰囲気のするものが大好き)と、また改めて観てみたいと思います。
しかし、健さんの死はまことに残念です。
まさに昭和、私的には、観てて表情から空気が伝わってくる感じが印象深いというか、強い存在感のある名俳優でした。
心からご冥福をお祈り申し上げます。
[ 2014/11/23 13:02 ] [ 編集 ]

駅 STATION

風太郎さま

五十代の転換点というのも相俟って、
身に染みるエイガです。

増毛も景色も心にしみます。
[ 2014/11/23 15:32 ] [ 編集 ]

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[ 2014/11/23 19:58 ] [ 編集 ]

国鉄の時代でしたね。

山岡山さま

鉄道好きとしては時々はっとさせられるシーンがありましたね。
いしだあゆみが乗りこむのはやっぱり旧客でなければサマにならないでしょう。
スハフ32は北海道から消える直前だったはずです。
その他確かラストシーンで増毛駅に入って来る列車と、乗りこむ列車が違う(片やキハ22片やキハ47だったかな)など、
ツッコミも含めて見どころは結構ありますよ。是非最後まで。

ポケットに手を突っ込んで立っているだけで絵になる役者でした。
小さい演技に達者な役者は居ても、こういう役者はこの先出るのでしょうか。
[ 2014/11/24 18:23 ] [ 編集 ]

いつの間にか

狂電関人 さま

いつの間にか当時の健さんの年を越えてしまいました。
こういうどんと構えた大人に見えるかな、見えたらいいなあと憧れは幾つになっても続きますね。

増毛、随分観光化が進んで少し空々しい町になってしまいましたが、一見の価値はあります。是非。
[ 2014/11/24 18:31 ] [ 編集 ]

有難うございます

鍵コメさま

勝手ながら師と仰いでおりますので、あまりに勿体ないお言葉です。有難うございます。
私など知らないエピソードもいろいろご存知の事と思いますし、羨ましい限りです。
木村大作さんの撮る映画も皆大好きです。

撮り散らし書き散らしな記事ではありますが、今後ともお付き合い下さい。
被写体は随分変わってしまいましたが、今与えられているものと精一杯向かい合ってみようと思っています。
[ 2014/11/24 18:40 ] [ 編集 ]

風太郎 様

「駅 STATION」
映画公開 1981年
撮影時  1984年
やはり映画と無関係ではなかったのですね
公開されてから 34年の月日が経っているのですね
風太郎様はそれほど長い間 高倉健さんを尊敬されていたのですね
一人の俳優さんを長く応援し続けること自体が稀なことです
哀惜の想い それを文面からお写真から感じることが出来ます

最後のお写真
駅と列車 一際 心に残照しました
映画は 私の誕生する前に公開されています
でもその名は名高く知ってはいますが まだ鑑賞していません
鑑賞してみますね
[ 2015/06/28 07:19 ] [ 編集 ]

大人の映画


りらさま

高倉健という俳優はどちらかというと男性に支持されているところがあって、
女性から見るとなぜ男たちがあれ程熱狂するのか分からない、という話も聞きます。
どこか男性にしか分からないところがあるのでしょうか。

この映画の公開時、風太郎は19歳。
映画館で見ましたが、この映画が描くのは背伸びしてもなかなか手が届かない大人の世界のように思いました。
年を重ねて再び見返す度に、少しづつその言わんとする所が理解出来てくる様な気がします。
気が付けば出演当時の健さんの歳を超えています。こういう大人になれたかな、という自問も湧いて来るようです。

是非ご覧になって下さい。
[ 2015/06/28 13:54 ] [ 編集 ]

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