花曇り のち桜雨 ときどき花日和     その7

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    小湊鉄道  上総鶴舞       2015年4月






小湊の「実質始発列車」は里見への下り回送列車。鶴舞通過は5時20分前後。

冬ならば真っ暗なこの時間を、払暁の中で迎えられるあたりに季節の移ろいを実感するところである。


ミルクを流したような乳白色の靄に包まれた朝。

上の写真は禁断の「プラナー 50mm F1.4 開放」で狙ってみた。

ザイデル収差の嵐のような甘々な描写や派手な周辺減光が、この朝の幻想をより強調するように思えたのと、

コマ収差の悪戯が小さなテールランプをお化けのような大きさに強調するのでは、という狙いも少々。


朝のしじまにクセ玉で遊んでいるうち、本当の始発列車がやって来る。

たった一人の乗車客が、まだ朝靄に沈むホームに立った。







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「風太郎の1980年田舎列車の旅」

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映画「ソロモンの偽証」を見る。

予告編を見て面白そうとは思ったのだが、今時の映画には有り得ない、前編、後篇、2回映画館に足を運ばなければ完結しないという大長編。

もしも前編を見てつまらん映画だったらどうするんだ、というリスクに恐れおののきながらも、少なくとも前編には余程の自信があろう、という点に期待を賭けて。

結局前編を見てから3週間悶々とした挙句、後編を見に駆け付ける事になった。ネタバレ情報を遠ざける3週間は本当に長かったぞい、という結構罪な映画。


中学校内で発見されたクラスメートの死体。

警察も学校も自殺と断定して一件落着したかに思えた事件が、「他殺。犯人は同じクラスメート」とする「告発状」によって急展開する。

狼狽し責任回避に徹する学校、無力な警察、覗き見的な報道をバラまくマスコミ。醜悪な大人達がこれでもかと跋扈する中、

真実を明らかにするべく立ち上がった中学生たちが「校内法廷」での裁きを開始する、という話。

あまりに荒唐無稽な設定に一気に引きかけたが、それをグイと引き戻したのは、あまりに嘘に塗れた世界に咲く「真実」という名の甘美な花。

限りなく透明で純粋でありながら、人を傷つけ救いの無い災厄をももたらす、それの魔力に引きずり込まれるように映画は進行する。


主演の藤野涼子チャンは、出演時14歳との事。

名前も顔も見ない子だなと思っていたら、この主役に大抜擢されるまでの芸歴は「通行人」のみだそうな。

これほど澄み切った瞳はあろうかという目で真正面から見据えられると、こちらの嘘を見抜かれているようで

思わず映画館の椅子の居住いを正したくなってしまう程。これから大女優の階段を駆け上がると見た。


「怖い映画」の評多し。「真実」への怖れが人の心を荒廃させるのか、という形而上学はともかく、中学生が主人公、とりまく醜悪な大人達という構図が、

昨今世間を騒がせる本当の事件も連想させるから余計怖い。

映画の時代設定は1990年。昔懐かしのワープロで「告発状」は作られ、公衆電話の通話記録が証拠提出される。

そうかこれは「ネット」や「ケータイ」という怪物が、それでも存在していない時代なのか。そう考えたらもっと怖い。

重くて怖くて、それでも最後にピュアな心と勇気の勝利を信じたくなる映画。


上の宣材写真は「最後の晩餐」をモチーフにしていると思われるが、殺人者ならぬ偽証者はこの中に居る、てか。

もう見ちゃったので少ーしネタバラシしちゃいました。






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[ 2015/04/20 21:15 ] 小湊鉄道・いすみ鉄道 | TB(0) | CM(8)

こんにちは

この映画を見に行く予定はなく(行きたいけど)・・・・
でも この画像が最後の晩餐をモチーフにしてるなら
いや 本物の最後の晩餐のヒトの配置を考えたら あそこはあの人物だし・・・と ついつい勘繰ってしまいました
やっぱり見に行こうかな(汗)
[ 2015/04/20 21:31 ] [ 編集 ]

こんにちは
お写真のほうのことでコメントしようと思ってたら 映画のほうが先に目に付いてしまいました(汗)

学生時代に「夢みるように眠りたい」っていう映画を友人と見ました 林海象監督の作品でモノクロームでした
あまりにもはまって何度も何度もミニシアターに足を運んだはずなのですが 今それを思い出せといわれたら細かいことは難しく
でも ヒロインが歌う歌は鮮明です youtube探しても出てこないのですけれど
お写真みていたら その時の歌が頭の中に流れました まるで夢のような光景です
それにしても・・・・ここはそんな早くきしゃが動いてるんですね 
[ 2015/04/20 21:33 ] [ 編集 ]

風太郎様

何故 禁断のレンズなのか・・・私には何回 読もうとも理解に及びませんが・・・
それは元より 風太郎様の文面であろうはずもなく・・・私の極端なメカ音痴のせいです
昨年まで 私は露出設定というボタンがカメラについているのかと思い一所懸命に探していたくらいです
自分で設定するのですね そんな私がいつも長々コメントしてごめんね


二枚目のお写真
ミルクを流したような乳白色の靄に包まれた朝・・・・
私が書きたいこと 全て書いてあります
よくそんな時あります
そんな時は 異なる表現で書きますが・・・
今日は・・・
眠りから今だ目覚めやらぬかのような光景
幻想的な中にある確かな事実 始発列車とそれを待つ人
私は夢を見ているのではないのですよね

風太郎様も映画館で鑑賞されているのですね
映画お好きなのですね
私が映画が趣味なことはブログで公表しています
嬉しかったです
有難う
[ 2015/04/20 21:51 ] [ 編集 ]

世の逸材

jamさま

今は「後編」が公開中ですが、「前編」も見られるなら是非。
都合5時間に及ぶ大長編なのですが、全く飽きる事はありませんでした。
何よりつまらんアイドルなど使わず、素人同然の子に堂々5時間主役を張らせたのには心底驚きました。
世の中には「逸材」が転がっているものと、改めて。

ちなみに「ユダ」の位置とは全然関係ありませんよ!

[ 2015/04/20 22:37 ] [ 編集 ]

夜明けのドラマ

jamさま

普段は寝坊助な風太郎なのですが、一旦ロケに出ると死ぬほど早起きになるのです。
息を飲むような夜明けのドラマに立ち会えば、毎朝布団の中で呆けているのは何とも損な人生よと反省するのですが。
件の映画は良く存じませんが、夢と現実を行き来するような作品なのでしょうか。

大自然の演出とレンズ光学という奴の不思議さの共同作業ですね。
[ 2015/04/20 22:48 ] [ 編集 ]

禁断の・・・



りらさま

聞きかじった薀蓄を垂れ流しているだけですから、あまり真剣に読まなくて結構ですよ。

なぜ「禁断」なのか一応解説しますと・・・。

肉眼では識別不能な程の細部まできれいに描写するのが「レンズの解像力」なのですが、
それは「絞り」の値によって変化し、普通は「開放絞り」で最も悪化します。
とは言ってもりらさんがお使いのレンズではその悪化は殆ど分からないレベルと思います。

件の「プラナー」は実は有名な高解像レンズなのですが、開放絞りにすると極端に性能悪化し、
何やらピントの芯が無い、夢の中の様な写真になってしまうのです。
まあそれを逆に利用して「幻想度合」を高めてみました、というところですね。
「クセ玉」と遊ぶのも写真道楽の愉しさです。
でも「レンズ沼」にずぶずぶと嵌まりますからあまり近づかない方が、とも思いますが。

映画は邦画が好きですね。やっぱり日本人同志でしか分からない心の機敏のようなものを感じたいのです。
[ 2015/04/20 23:06 ] [ 編集 ]

おやっ!

風太郎さま

写真を見てそう思ったら、やっぱり・・・。
表現が適切じゃないかもしれませんが、
掴みどころの無い気怠い空気感とでも申しましょうか!?
あんまり電関人のことをレンズ沼の畔に誘わない様に願います(爆)
[ 2015/04/21 14:19 ] [ 編集 ]


狂電関人さま

まるでソフトレンズのようで、そう思うと結構芯が出ているところもある、
という曖昧さが、プラナー開放の妖しい魅力です。
せっかく「沼」に嵌まっているのですから、いろいろ試したいと思います。
[ 2015/04/22 00:40 ] [ 編集 ]

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